パレードで沿道に詰めかけたファンに手を振る阪神の岡田彰布監督(手前)=大阪市中央区で2023年11月23日午後2時52分(代表撮影)

 2023年11月に大阪、神戸両市であったプロ野球・阪神とオリックスのリーグ優勝記念パレードについて、大阪府や兵庫県、関西経済連合会などでつくる実行委員会は10日、収支決算を発表した。支出は総額約6億4000万円に達し、収支は約1300万円の黒字となった。剰余金は全額、公益財団法人「関西・大阪21世紀協会」に寄付する。

 支出の内訳は、警備員の人件費など警備関係費が約4億1000万円、パレード車両や演出など運行関係費が約1億3000万円だった。収入は企業からの協賛金や寄付が約5億3000万円、個人向けのクラウドファンディングが約1億円だった。

 関西・大阪21世紀協会も約1800万円を負担した。05年にあった阪神のリーグ優勝パレードで生じた剰余金が原資で、実行委が今回の黒字分を戻す形になるという。

 今回のパレードには延べ100万人(主催者発表)のファンらが沿道に駆けつけた。その一方で、警備の人件費が高騰し、職員が「ボランティア」として参加した大阪府・市と、公務扱いで出勤させた兵庫県・神戸市で対応が分かれ、批判も出た。

 大阪府の吉村洋文知事は「公費を投入しないとした中で実行は難しかったが、喜びを分かち合えた」と振り返った。【東久保逸夫】

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