石破茂首相は24日、臨時国会の閉会を受けて首相官邸で記者会見し、米国のトランプ次期大統領との会談に意欲を示した。「日米同盟をさらなる高みに引き上げたい」と述べ「北東アジア情勢について認識を一にすることは大事だ」とも強調した。
トランプ氏側から日本政府に2025年1月中旬に米国で会談できないかとの打診があり双方が調整を続けている。1月20日の大統領就任式の直前にあたる。
首相は訪米時期について「最も適当な時期を選ぶ」と語った。正式な就任前に会うのはどうなのかという懸念と、なるべく早いほうがよいとの見方の「両論がある」と明かした。
地方創生に関し「地方で人口減少が止まらない。特に若い世代と女性の地方からの流出が顕著だ」と指摘した。地域の魅力を高め、都市との結びつきを深めて「『楽しい日本』を実現する」と主張した。
経済政策では「『賃上げと投資がけん引する成長型経済』に移行できるかどうかの分岐点にある」と訴えた。物価上昇を上回る賃上げの実現に向けて価格転嫁や省力化・デジタル化投資を促す考えを示した。25年度予算案は27日に決定すると言明した。
臨時国会を振り返り「可能な限り幅広い合意形成を図るよう努力してきた。熟議の国会になった」と話した。少数与党の下での政権運営に関し「ハングパーラメント(宙づり国会)の妙味を最大限に生かし、さまざまな人の意見を聞いてめざすべき日本を確立したい」と語った。
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