兵庫県庁=井上元宏撮影

 兵庫県の斎藤元彦前知事(46)の失職に伴う知事選(31日告示、11月17日投開票)で、県議会最大会派の自民党県議団(37人)は27日、独自候補の擁立を断念し自主投票とすることを決定した。一部の自民県議は立候補を表明した前尼崎市長の稲村和美氏(51)を招き、意見交換した。

 この日開かれた議員団総会では、立候補を要請した参院議員に固辞されたことが報告され、県議全員が不信任決議に賛成した斎藤氏の支援を禁止することを確認した。

 さらに、候補者を立てない場合、他会派と一致して支援ができ、勝てると思われる候補者であることなどを条件に、県議が個々で判断して支援することを申し合わせた。

 一方、県議団の9人は28日、稲村氏から公約などの説明を受けた。藤田孝夫県議は「37人のうち半数以上の約20人が稲村さんを支援すると意思表示している」と述べた。稲村氏は「県政の停滞、混乱から正常化をしたいという一点から改革に着手したい。今後も県議会の他会派などと幅広く意見交換していきたい」と話した。

 知事選には稲村氏や斎藤氏のほか、共産党が支援する医師の大沢芳清氏(61)、日本維新の会を離党した参院議員の清水貴之氏(50)ら7人が立候補を表明している。【中尾卓英、山田麻未】

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