岡山県精神科医療センター(岡山市北区)がサイバー攻撃を受け、患者の個人情報が流出した問題で、県の梅木和宣・保健医療部長は25日の県議会で、「県の精神科医療の中核的な役割を担う病院からの流出は大変憂慮すべき事態」と述べた。県内の各病院に注意喚起し、被害拡大防止に向けて国と連携するという。

 鈴木一史県議(民主・県民クラブ)の一般質問に答えた。同センターによると、流出した恐れがあるのは患者最大約4万人分の氏名や住所(市町村まで)、生年月日、病名など。電子カルテの流出の有無についても確認中という。

 梅木部長は「県内の病院で再び起こらないよう、立ち入り検査などを通じて、サイバーセキュリティー対策のさらなる徹底を図りたい」とも述べ、県内の病院に点検を実施するよう求めたという。

 また、この日の県議会で、浮田信太郎・総務部長は「今回の事態を受け、庁内の通信機器について脆弱(ぜいじゃく)性の対応漏れがないか改めて点検を実施している」と説明した。

 県警は、何者かが外部から同センターのサーバーに不正に侵入したなどとして、不正アクセス禁止法違反などの疑いで調べている。(上山崎雅泰)

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