今年の夏はエアコンの利用を我慢しますか――。家電大手パナソニックがネット上の調査でそんな問いかけをしたところ、4割を超える人が「我慢したい」と回答した。電気代の値上げなどが影響した節約志向が背景にありそうだが、熱中症になるリスクも懸念される。

 調査は5月、男女555人を対象に行われた。

 「今年の夏はより節電に取り組みたいか」と聞いたところ、「積極的に取り組みたい」が27%、「どちらかと言えば取り組みたい」が50%だった。そのうえでエアコンの利用を我慢するか尋ねたところ、10%が「かなり我慢したい」、33%が「やや我慢したい」と答えた。

 同社は「電気代を取り巻く厳しい状況が続く中、高い節電意識とエアコンの我慢意向が明らかになった」としている。

 一方、熱中症の初期症状が出た際のエアコンの使用を尋ねる2021年の調査では、「使っていなかった」は20、30、40代が26.0~30.8%だったが、60代以上は41.4%。高齢になるほどエアコンを使わない傾向が強かった。

 熱中症に詳しい帝京大医学部付属病院の三宅康史・高度救命救急センター長は、高齢になるほど「熱中症に気づきにくい上に、なりやすい」と言い、「(熱中症から)命を守るためにもエアコンを利用してほしい」と呼びかける。(中野浩至、大山稜)

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