全国高校ラグビー福島県大会決勝。

高校ラガーマン憧れの聖地・花園を目指して、第1シードの松韻福島と第2シードの聖光学院が対戦しました。

試合は開始早々、聖光学院がディフェンスの隙をつくステップと走りで先制トライ。

勢いそのままに、その後も追加点を重ねていきます。
6年ぶり2回目の優勝を果たしました。

全国大会まで1か月を切り、グラウンドは選手たちの熱気にあふれます。

創部58年の聖光学院高校ラグビー部。
現在、選手32人とマネージャー2人が活動しています。

チームを20年以上にわたり率いるのは、佐藤忠洋監督です。

実は、佐藤監督は剣道部出身で、ラグビーの経験は全くありません。
しかし、剣道で培った精神が練習に反映されているといいます。

佐藤監督
「相手があっての試合になるので、礼に始まり、礼に終わる。ここをしっかりと生徒達に話しています。」

礼儀を重んじる「武道の精神」は試合前の円陣にも。

佐藤監督
「ワールドカップや色んな試合を見る限り、円陣を組んで最後に闘志を見せるような仕草をするんですけども、相手を敬うという意味でも、自分達の気持ちを上げる、それだけの円陣を指導している。」

そして去年の4月から、元日本代表の宇佐美和彦さんがコーチに就任。

佐藤監督が積み上げてきた土台に、宇佐美コーチの技術面が加わり、花園出場を勝ち取りました。

聖光学院のプレースタイルは、フィールドを広く使うパスラグビー。
この日も、ボール捌きの技術を磨いていました。

部員をまとめるのはセンターの木村倭主将。
県大会決勝をこう振り返ります。

木村主将
「雨っていう中で、自分たちのパスを繋いでトライするラグビーが難しいっていう話になっていて、キックを使って進めていこうと それがうまくはまったので良かったと思ってます。」

チームの司令塔、スタンドオフの越川隆太選手。
決勝戦では先制トライと2本のキック決めた優勝の立役者です。

越川選手
「本当に嬉しかったです。パスダミーは無いだろうと相手も思っていたと思うので
、そこが相手の穴に出たのかなと思います。」

越川選手にとって、かけがいのない仲間がいます。
それは同級生の猪俣悠雅選手です。

実はこの二人、保育園からの幼馴染。

小学校は別々でしたが、同じ中学校ではサッカー部で練習に励んできました。

猪俣選手
「毎日登下校一緒にしてました。親友です。」

2人は、高校でラグビーと出会い切磋琢磨しながら花園を目指してきました。

そして高校最後の県大会、花園出場が決まったその瞬間。
カメラは、笑顔で抱き合う2人の姿を捉えていました。

越川選手
「一緒に全国行けるのはめっちゃ嬉しいです。」

猪俣選手
「中学校の時の部活では、良い結果を残すことが出来なかったので、高校に入って全国大会に行けて良かったです。」

全国大会も迫り、毎日厳しい練習が続きます。

聖光学院高校ラグビー部は、仲間の想いを繋ぎ、花園の舞台に挑みます。

猪俣選手
「越川君のパスから自分が抜けてトライを一本でもとりたい。」
越川選手
「全国相手に少しでも通用するような、対等に戦える試合にしたいです。」
木村主将
「福島県の選手の気持ちを背負って戦っていきたい。」

全員「花園で頑張るぞ!おー!」

『ステップ』
https://www.tuf.co.jp/general?id=147
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年12月4日放送回より)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。