100%地下水で有名な熊本市の水道水は、飲みやすい「軟水」に分類されています。一般的に、1リットルあたりのミネラル量を示す「硬度」が0~100mg/Lくらいが軟水にあたりますが、熊本市では場所によって水道水の味が若干違うのだとか…。

どのように、そしてなぜ違うのか?
今回は熊本市の水道水について調査してきました。

公園の水を飲み比べ…硬度に違いは?

最初にやってきたのは、熊本市南区城南町にある塚原古墳公園、このあたりは、熊本市内で最も硬度の高い水道水が出る地域。2022年度の年間平均値は硬度「約102mg/L」です。

実際に飲んでみると…。

川上涼佳リポーター「うん、美味しいです。口当たりはすっきりしてるような気がする。一番硬いお水って言われて飲むと、ちょっといつものお水より違うかなって思うぐらい」

一方、熊本市内で最も硬度が低いのが、北区植木町の田原坂公園付近の水。2022年度の年間平均値は硬度「約43mg/L」です。その味は…?

川上リポーター「はいはいはいはい。塚原古墳公園の水に比べると、田原坂公園の水は、口当たりがまろやかっていうんですかね、そんな感じがします」

――気のせいじゃなくて、本当に?
川上リポーター「わからんくなってきた…(笑)」

なぜ場所によって『硬度』が違う?

熊本市内ではどこでも、水道からおいしい水が出てきますが…いったいなぜ、場所によって硬度の違いがあるのでしょうか。

調査に伺ったのは、熊本市中央区水前寺にある熊本市上下水道局。そもそも水道に使う地下水はどこから採っているのでしょうか。

熊本上下水道局 濱野晃さん「約100本弱の井戸から水をくみ上げています。くみ上げる場所によって、その土地に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分の量が異なり、水の性質に違いが出ます」

地下水の水源が複数あるため、地域によって硬度が違うのです。

では、ここで問題!

――100年前、熊本市で最初に水道が始まった場所はどこでしょう?
川上リポーター
「江津湖!」
濵野さん「あー…ちょっと違いますね…」

正解は…

正解は、熊本市北区八景水谷!

八景水谷で水をくみ上げて送ったのが、熊本市の水道の始まりです。

それから100年。今では熊本市内全域に、水道管が張り巡らされています。

今回、古い水道管を新しいものに入れ替える工事の現場を見学させてもらえることに。

まるで洞窟?水道管工事の裏側

川上リポ―ター「深い。なんか洞窟探検してる気分です。アスファルトだけで10㎝以上の厚みがあります。掘るのも大変そうです。深さは140㎝ぐらいあります」

これから、新しい水道管を繋げていく作業が行われるのですが…ここで再び問題!

――熊本市の水道管を全部繋げたらどのくらいの長さになるでしょう?
川上リポーター
「ええ!?…100キロくらい?」

熊本市上下水道局 佐伯大希さん「そこまで短くはないです。正解は…約3600kmです」

なんと沖縄から北海道までの距離よりも長い、総延長 約3600kmの水道管がわたしたちの足元に。

そしていま、水道管も進化しています!

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