富山湾の味覚ベニズワイガニを丸ごと味わう “豪華な給食” が登場しました。カニは能登半島地震の影響で不漁が続いていて、一時は中止も検討されましたが、子どもたちに喜んでもらいたいと思いで、どうにか実現にこぎつけました。

真っ赤に茹で上がった大きなベニズワイガニ。7日、新湊漁港で水揚げされました。

これは8日、射水市の小杉小学校で6年生95人に出された特別給食のメニューで、1人につき、カニ丸ごと1杯が提供されていました。

児童「いただきます」

特別給食は児童に地元の特産品を味わってもらおうと、富山県射水市と新湊漁協が企画したもので、2003年から初競りの時期に合わせて毎年行っています。

今年は猛暑の影響で、ベニズワイガニの初競りが1週間以上遅れたため、特別給食も2週間ほど遅い提供となりました。

新湊漁協女性部からカニの食べ方を伝授され、楽しみながらほぐした身を味わった児童たち…。地元の特産品をほおばる度に笑顔がこぼれました。

男子児童「とてもおいしいです。(カニの食べ方は)難しそうやったけど、やってみたら意外と簡単やった」

女子児童「うれしかったです。こんな機会ないから」

ベニズワイガニ漁は昨シーズン、元日の能登半島地震でカニかごが流されるといった被害を受け、記録的な不漁となりました。

新湊漁協によりますと今シーズンの水揚げ量は多い日で1000杯前後と上向きつつあるということですが、資源に限りがあることから一時は給食への提供を中止することも検討したということです。

新湊漁協 塩谷俊之組合長「正直、こういうイベントができるかどうか心配していたんですけど、カニ漁師さんの理事の方が、何言うとるがやと、今まで20何年続けとるがに続けんまいけ、なん、大丈夫やというふうに伺ったものですから、ならやりましょうということでさせていただきました。大変な状況ですけど、やっぱり皆さん喜んでいただけるし、日本の将来の水産業のためにもなると思いますので、できるだけ続ける。続けていきたいなと思います」

ベニズワイガニを使った特別給食は来月中旬までに射水市内すべての小学校で実施されます。

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