さて皆さん、このような携帯電話、「懐かしい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

スマートフォンが普及する前に長らく使われていた「ガラパゴスケータイ」、いわゆる「ガラケー」です。

こちらは、2008年=私(京面龍太郎アナウンサー)が中学3年生の時に最初に持ったスライド式の携帯電話で、「ワンセグ」のテレビが見られるアンテナも付いています。

ただ、充電器を失くしてしまい、もう何年も電源を入れていません。このように、電源が入らなくなった古い携帯電話を再起動させ、「思い出の写真」を取り出すという取り組みがこのほど、学校の学園祭で行われました。

訪れた人たちは懐かしい思い出との再会に笑顔になっていました。

「おもいでケータイ再起動」というこのイベントは、古い携帯電話のいわゆる「ガラケー」を再起動させて持ち主の思い出の写真を復活させるというKDDIが全国で行っている取り組みです。

9月、高知市の土佐塾中学高校の学園祭で、催しのひとつとして開催され、ボランティアスタッフとして生徒も参加しました。

来場者が持ち込んだ懐かしい携帯電話からバッテリーを取り出し専用の機械を使って充電します。

大抵のバッテリーが極度に劣化しているため、中にはどうしても起動しないケースもあるようですが…こちらの携帯電話は無事に再起動しました。

待ち受けには幼いころの娘さんの写真。「何を撮影したかも記憶になかった」ということでしたが写真を見返すといろいろな思い出が蘇ってきます。

劣化したバッテリーでは再起動してもわずかな時間しか携帯を見ることはできません。そのためイベントでは選んだ写真をプリントアウトしてもらうサービスもありました。

鮮明ではありませんが、どれも持ち主にとってはかけがえのない思い出です。

(訪れた人は)
「久しぶりに小さい娘と会えてうれしかったです。もう充電器も捨ててしまいましたし、二度と見られない写真だったので、すくい上げてもらってよかったです」

(ボランティアで参加した生徒は)
「こういう企画があるおかげで、今までの思い出も大事にしながら、これからも思い出をいっぱい作っていけるのかなって思いました。来てくれた人の笑顔とか思い出を見ているところを見て、『いいなぁ』って思って。本当に『手伝ってよかったなぁ』と思いました」

かつて「写メ」と呼ばれ、小さな携帯電話の中で忘れ去られようとしていた写真データたち。訪れた人たちは様々な場面で記録してきた懐かしい思い出との再会に、優しい笑顔を見せていました。

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