国内に900万枚以上あると言われる道路標識。その中には、なかなか見かけない「レア道路標識」も存在します。

今回「レア道路標識」をリサーチするのは、ツーリング大好きの川上涼佳リポーターです。

「災害に強い」あれの標識?

最初のレア道路標識は…なにやら矢印3つで丸が描かれています。リサイクルマークにも似ています。実は、熊本県内に5枚しかない標識です。※2024年9月時点

川上涼佳リポーター「初めて見ました。知らないです」

この標識が設置してあるのは、熊本県御船町のコストコそば。

川上リポーター「これですね、これ!」

なんだか見慣れない交差点…?

標識の周囲を見渡すと、少しかわった丸い交差点が。

この交差点は2018年に熊本に初登場した「環状交差点」(別名・ラウンドアバウト)で、レア標識はこの交差点を示す道路標識でした。

まだ馴染みが薄い環状交差点ですが、御船警察署の三浦さんによると、大きなメリットがあるそうで…。

御船警察署 交通課 三浦一歩課長「事故が防止できる。車同士が右折と直進みたいに錯綜することもありませんし、事故防止にとても有効な交差点です」

実際に、2021年の設置以来、警察が関与するような交通事故は、発生していません。

そしてさらに災害時にもメリットが。

三浦課長「信号機が設置されていないので、災害で信号が消えても、この交差点はそのまま使う事ができます。災害に強い交差点という事で、今後色んな場所で設置される可能性が十分に考えられます。皆様に、この通行方法をどんどん周知していければと思っています」

まるでゲームの世界?SNSでも話題のレア標識

続いての「レア道路標識」は…黄色のひし形に黒字で書かれたビックリマーク。なんだか、ゲームの世界のようです。

川上リポーター「ビックリマークですよね。初めて見ました。何にびっくりなんでしょう?」

実はこれ、SNSでは「ある理由」でたびたび話題になる「レア道路標識」です。

設置されているのは熊本市北区和泉町。九州新幹線用のトンネルの入り口がある、小高い丘の上です。

川上リポーター「あ、ありました、びっくり看板」

ポツンとビックリマーク…なんだ?

何かの注意を促す標識のようですが、周囲を見わたしても、いまいちよくわからず。

インターネットで調べてみると…。

川上リポーター「SNS情報では、なんか、心霊スポットにある標識みたいなんですよ。あの奥の林とか、夜通ると、見えそうですよね。ええ…幽霊注意?」

心霊スポットに看板立てるなんて…もしかして本当に出てくる?

これは果たして何の標識なのか。

警戒の必要はある??

道路を管理している、熊本市北区土木センターの永田さんに聞きました。

川上リポーター「インターネットで色々調べてたら、心霊スポットに立ってるっていう…」

じゃあ幽霊は出ないんですよね!ね!

熊本市北区土木センター 永田隆一課長「いやいやいや、それはないでしょう(笑)これは『その他の危険』という名前になっています」

ビックリマークの標識は「その他の危険」といい、ほかの標識では表すことができない、警戒すべき場所に設置される道路標識なんです。

しかし…それはつまりどこに警戒すれば良いのでしょうか?

永田課長「実はここの下。九州新幹線のトンネルが通っておりまして、この先の道路が分断されているんですよ」

ーー分断ってことは、行き止まり?
永田課長
「そうなんです。本来であれば、標識の下に、『この先通行できません』とかあればよかったんですけれども、そういうものがないものですから…」

他にもあったよビックリマーク

実はこの「その他の危険」の標識、熊本市内にはもう1つ、熊本城のすぐそばでも発見。しかし、こちらはちゃんと「落木注意」という補助標識があります。

そもそも設置数が少ない「その他の危険」ですが、補助標識がないものはさらに珍しいそうで。

川上リポ―ター「熊本で何か所くらいですか?」

永田課長「私 “初めて” 見たので、他に存じ上げません」

川上リポ―ター「土木センターの方も初めて見るようなレア標識なんですね」

黄色と黒はオリジナル??

ちなみに、黄色に黒文字の標識は「警戒標識」と言って、道路管理者によるオリジナル標識が存在します。

熊本県内では、嘉島町の国道266号沿いにあるので、ぜひ探してみてくださいね。

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