第150回北信越地区高校野球長野県大会(春季)の準決勝2試合が18日、諏訪市のしんきん諏訪湖スタジアムであり、1―0で長野日大を破った上田西と、12―5で長野俊英を下した東京都市大塩尻が19日の決勝に進んだ。昨秋の県大会決勝に続き、2季連続で同じ決勝のカードになった。優勝校は6月1日に富山県で開幕する北信越大会に出場する。

 「1点はいいと言われたけど、絶対に勝ちたい」

 上田西の石田優之介(2年)はブルペンから呼ばれた時、そう思った。1―0の九回、無死三塁のピンチで救援登板。3者連続の空振り三振を奪って試合を締め、歓喜の輪に迎えられた。

 「最も三振が取れるのは石田」と吉崎琢郎監督は起用理由を明かす。スライダーと直球のキレで勝負する左腕だ。

 序盤から先発の宮下泰征(3年)が好投。登板直前は、長野日大の先頭打者が三進したプレーを巡り、長い審議が続くも、「気にせず投げた」と石田。

 スライダーを低めに集め、2者連続で三振を奪うと球場がどよめいた。3人目は直球で押し切り、完璧にしのいだ。初完投した県大会初戦に続いて、さらに自信が付いた。「背番号は10番でいいと思っていたけど、夏は1番でいきたい」と、目標を口にした。(高億翔)

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