東京六大学野球の春季リーグは13日、神宮球場で開幕した。プロ野球で活躍した清原和博さんの長男で、慶大4年の清原正吾選手が東大との1回戦に「4番・一塁」で出場。三回の第2打席で中越え適時二塁打を放って先制点を挙げるなど、4打数1安打1打点だった。
名門・慶大の4番として初めてリーグ開幕を迎えた清原正吾選手に、いきなり好機で打席が巡ってきた。三回1死一、三塁の場面。あっさり2球で追い込まれたが、動じるそぶりはなかった。
直後の3球目。低めの変化球を強振すると、打球はライナー性でぐんぐん伸びて中堅手が伸ばしたグラブの先を越えていった。「犠牲フライでいい」というリラックスした気持ちで臨んだ結果は先制の適時二塁打に。リーグ初打点で4番としての仕事をきっちり果たした。
プロ野球の西武、巨人などで歴代5位の525本塁打を記録した和博さんの長男。背番号3も父と同じだ。偉大な父を持つ分、常にその打棒が注目され続けてきたが、メンバーから外れる悔しさも味わった。
リーグ戦での先発出場は初安打を放った昨年4月10日の法大戦以来。最終学年を迎える前のオフには打撃を見直し、「コンパクトに振ってセンター返し」を心掛けると、スイングに鋭さが増した。
この試合の第1打席では死球を受けたが、「痛くなくて覚えていない」と周囲を笑わせた。観客席から見守った父にも「『先制点を挙げられたよ』と伝えたい」とはにかんだ。【黒詰拓也】
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