(11日、プロ野球 読売ジャイアンツ9―2広島東洋カープ)
広島にとって、魔の九回になった。痛い逆転負けに、新井貴浩監督は「それだけ最後の3アウトを取るということが難しいということ」と振り返る。
2点リードで栗林良吏が登板する。逃げ切っての白星へ。満を持しての守護神投入は、暗転した。2者連続四球と安打で無死満塁。新井監督が自らマウンドに行って「結果を気にせず、どんどん腕を振ればいい」と激励しても、悪い流れは止まらなかった。
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押し出し死球で1点目を献上し、さらに岡本和真に同点適時打。モンテスには押し出しの四球を与えて勝ち越され、交代が告げられた。
制球を乱したことについて栗林は「自分の中では、特に力んでいるという感じではなかった」。今季56試合目の登板。13試合連続で無失点を続けていた右腕は、「申し訳ないという気持ちしかない」と声を絞り出した。
大混戦のセ・リーグ優勝争いで、広島は苦しい試合が続く。3日からDeNAに3連敗し、中日には1勝2敗。1ゲーム差で迎えた首位巨人との3連戦は、何としても勝利がほしいところだったが、ゲーム差を広げられてしまった。
この日、2打点を挙げた選手会長の堂林翔太は言う。「何とか、この(悪い)流れを止めないと。ズルズル行くのもよくないので、明日勝てるように何とかしたい」。終わった試合を悔やんでいる時間は、ない。(上山浩也)
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