セーヌ川を泳ぎ、バイクやランはシャンゼリゼ通りを疾走する―。パリの魅力を詰め込んだ野心的な設定が、裏目に出た。30日に予定されていたトライアスロン男子は課題だった水質が改善せず、延期に。国際統括団体、世界トライアスロンの大塚真一郎副会長は「選手の健康と安全を第一に考えた判断」と語った。

 水泳のオープンウオーターを含めたセーヌ川での競技実施は、大会の目玉の一つだ。1923年に遊泳禁止となった川を市民が泳げる状態に再生し、大会のレガシー(遺産)とすべく14億ユーロ(約2338億円)を投じた一大事業。雨水の流入で水質が悪化することから、巨大な貯水池を設けるなど対策を重ねてきた。(共同)

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