第106回全国高校野球選手権茨城大会は25日、準決勝2試合がノーブルホームスタジアム水戸である。第1試合は、5年ぶりの決勝進出がかかる常磐大と、初めて4強入りしたつくば秀英が対戦。第2試合は、2年連続の決勝進出をめざす霞ケ浦と、初の4強入りを果たした守谷がぶつかる。それぞれの見どころを紹介する。(古庄暢)
◇
2年生エース同士の対戦になりそうだ。常磐大の沢畑壱心はここまで全4試合に登板し、28イニングで23奪三振。140キロ近い直球と変化球の緩急で勝負する。つくば秀英の羽富玲央も、18イニングを投げて自責点はわずか1と安定している。
チーム打率は、つくば秀英が4試合で3割1分6厘を記録し、主軸の明石理紀斗(3年)が2本塁打と活躍している。一方の常磐大のチーム打率は2割4分6厘だが、第1シードの常総学院、昨夏覇者の土浦日大に競り勝ち勢いに乗る。打線も数字に見えない粘り強さが出てきた。
監督の采配も注目だ。常磐大の海老沢芳雅監督(63)は、県立の茨城東を率いた1997年夏に甲子園出場の経験がある。つくば秀英の桜井健(すこや)監督(26)は、埼玉・花咲徳栄出身の元甲子園球児で、就任2年目にして初の4強に導いた。
◇
霞ケ浦は、技巧派左腕の市村才樹(2年)や、140キロ前後の直球を投げる3年生右腕3人が登板して勝ち上がってきた。守備も堅実で、チーム防御率は全4試合で1.09。準々決勝の鹿島学園戦では少ない好機を生かし、打線も上向きだ。
ノーシードから躍進した守谷は、昨秋は県大会2回戦で、今春は県大会3回戦で敗退だった。3回戦で第1シードの水戸一との乱打戦を制するなど快進撃を続けている。打線は全5試合で63安打を放ち、41打点。チーム打率も3割9分4厘と4強のなかで最も高い。中軸の佐藤匠(3年)らが霞ケ浦の投手陣にどう対応するか注目される。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。