(12日、第106回全国高校野球選手権広島大会2回戦 神辺旭6―1広島工)
打席に入る前、黒色のリストバンドを握りしめた。
六回2死三塁、広島工の3番・本多優真選手(2年)が初球の直球を打ち返すと、中前適時打に。待望の1点をスコアボードに刻んだ。
1週間前の練習試合で、三塁手の丹下拓人選手(3年)が顔にけがをした。その代役として、本多選手がこの日、起用された。「勝」の文字が入ったリストバンドは、丹下選手から試合前日に託された。
好機をつないだが、1点どまり。それまでの6点差を縮めることはできなかった。先発メンバー9人のうち唯一の2年生。「もっと3年生と野球がしたかった。来年の夏は絶対に甲子園に行く」(遠藤花)
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