第106回全国高校野球選手権群馬大会(群馬県高校野球連盟、朝日新聞社主催)が6日、開幕する。開会式がある前橋市の上毛新聞敷島球場では5日にリハーサルがあり、司会やプラカードを持つ生徒、吹奏楽部員、国歌・大会歌を独唱する生徒が手順を確認した。
入場行進で全ての選手の先導役を務めるのは樹徳高3年の浅井遥希(はるき)さん(18)。3年生部員が20人いる樹徳は、ベンチ入りするのも大変だ。浅井さんは昨秋の県大会でベンチ入りしたが、足首を骨折して試合には出られなかった。その後、公式戦に出る機会がなく、夏はベンチ入りを逃した。
井達(いだて)誠監督(49)からは「3年間頑張った成果を出してきてくれ」と、先導を託された。浅井さんは「メンバー入りが厳しいと言われた時は悔しかったが、3年間の集大成を出せると思ったのでうれしくもあった」と振り返り、「堂々と歩いてみんなを引っ張っていきたい」と意気込んだ。
司会は、NHK杯全国高校放送コンテスト群馬大会のアナウンス部門で最優秀賞になった桐生高3年の今泉友希(ゆき)さん(17)と、朗読部門で最優秀賞の高崎女子高1年の乗附(のつけ)心泉(ここみ)さん(15)。
今泉さんは最優秀者が務める高校野球群馬大会の司会に高校1年の頃から憧れていた。「選手が3年間をかけて頑張ってきた、高校生の青春が詰まった場所。選手、会場にいるお客さん、テレビの前の人たちにしっかり届くよう、力強く響くアナウンスをしたい」。昨年の開会式の映像を見返しながら、学校名のイントネーションなどを確認しているという。
一方、乗附さんは「思いがけない役目だった。緊張するけど、選手たちの大事な式なので失敗しないようにしたい。早口になりすぎないよう、滑舌よく話せるようにしたい」と意気込みを語る。
入場行進曲や大会歌「栄冠は君に輝く」などの演奏を担うのは前橋育英高の吹奏楽部員。部長でクラリネットを演奏する3年の吉田冴(さえ)さん(17)は「県内の野球部の高校生が一堂に会する機会に演奏をさせていただけるのは光栄です。高校球児を元気付けられるよう、開会式を成功させられるよう、精いっぱい素敵な演奏をしたい」。
気象庁によると、リハーサルがあった午後4時ごろの前橋市の気温は35.6度。楽器が熱くなってピッチが上がり、仲間と音を合わせるのに苦労したという。「体調管理に気を付け、周りの音をよく聴いて、暑さに負けずに全力で、爽やかな音楽を届けたい」とも語った。
プラカードを持って各チームを先導する前橋市立前橋女子高校の生徒らは、スカートのポケットにペットボトルの飲み物を入れて合間に給水するなど、猛暑への対策にも注力した。(中沢絢乃)
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第106回全国高校野球選手権群馬大会(県高野連、朝日新聞社主催)では、6日の開幕日と決勝(27日予定)の2日間、前橋市の上毛新聞敷島球場で恒例の「特大だるま」(高さ約1.2メートル、直径約1メートル)が飾られ、選手や観客を見守る。
高崎市の「茂田だるま」の手作りで、群馬県朝日会が設置。「ここにかける、ここから始まる。」の選手権大会キャッチフレーズも記されている。
設置場は球場外側の「朝日新聞テントブース」横。大会後に「甲子園での活躍祈願」として優勝校に寄贈される。
例年、大勢の観客が「群馬の球児たち頑張れ!」などの応援メッセージをだるま背面に書いたり、記念撮影したりしている。
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第106回全国高校野球選手権群馬大会の公式パンフレットが完成した。税込み1冊800円で、6日から販売する。
出場チームの紹介、ベンチ入り選手の氏名、今大会の見どころのほか、過去の群馬大会の記録や群馬県の高校野球の歴史が分かる「小史」など、盛りだくさんの内容。昨年の大会の試合写真も含め、全面カラーで掲載する。今大会の記念や観戦ガイドとして活用できる。
試合がある3球場(上毛新聞敷島球場、高崎城南球場、小倉クラッチ・スタジアム)と、県内の朝日新聞販売所(ASA)で購入できる。
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