23歳以下の日本代表は、パリオリンピックへ向けた強化のためアメリカのカンザス州に遠征していて11日、パリオリンピックの代表メンバー発表前の最後の強化試合として、同じくオリンピック出場を決めている23歳以下のアメリカ代表と対戦しました。

日本はアジア最終予選では招集されなかったミッドフィルダーの斉藤光毅選手と、三戸舜介選手を両サイドの攻撃的なポジションで先発起用するなど新たな布陣で臨みました。

序盤、日本は左サイドでボールを受けた斉藤選手が蹴り上げたボールが相手のハンドの反則を誘ってペナルティーキックを得ると、フォワードの藤尾翔太選手が落ち着いて決めて先制し、1対0で試合を折り返しました。

日本はこのあとも主導権を握り続け後半24分、右サイドをドリブルで駆け上がった三戸選手がシュートを打ち、ゴールキーパーがはじいたこぼれ球を途中出場の細谷真大選手が流し込んで追加点をあげました。

また、守備でも豊富な運動量で高い位置からプレッシャーをかけて相手に簡単にボールを運ばせず、危なげない試合運びで無失点に抑えました。

日本はアジア最終予選のあとに加わった新たな戦力もアピールし、2対0でアメリカに勝利しました。

今回の遠征には25人のメンバーが選ばれましたが、パリオリンピックでは1チームの登録人数がオーバーエイジ枠を含めて18人に絞られます。

オリンピックの代表メンバーは来月3日に発表されます。

斉藤「インパクトは多少 残せた」

左サイドからの攻撃で存在感を示した斉藤光毅選手は「いつもどおりプレーしようと思っていた。結果的にはペナルティーキックも取れてインパクトは
多少残せたのではないか」と振り返りました。

それでも「自分の特長を出せた部分もあったが、ボールを失ったりカウンターの流れを切ってしまったりする場面も何回かあった。そこの精度を高めないとオリンピックではうまくいかないと思うので、しっかりこだわっていきたい。今よりもっといいコンディションで迎えられるように準備したい」と自身のプレーには満足していませんでした。

藤田「パリに向けて修正したい」

フル出場した藤田譲瑠チマ選手は「勝てたことはよかったが、自分自身としては相手からボールを奪った後のワンプレーがミスになる場面が多かったので直したい。チームとしてももう少し強度を高くやっていかないとオリンピックは難しいと思うので、パリに向けて修正したい」と振り返りました。

そのうえで「代表に呼ばれるためにアピールしたい選手が多くいる中で、エネルギッシュに戦ってくれていい流れになった。自分もチームに戻っていい準備をして最高の状態で呼ばれるように頑張っていきたい」と話していました。

大岩監督「誰が出ても戦える」

23歳以下日本代表の大岩剛監督は、アジア最終予選で招集されなかったメンバーも活躍した試合を振り返って「誰が出ても戦えることを証明できたと思うし、今回の遠征では非公開の1試合目を含めて、われわれにとって非常に大きな2試合になった」と話しました。

そして、パリオリンピックに向けて「多くの応援や期待にしっかりと応えられるような準備をしていきたい」と話していました。

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