女性との性的関係を巡り和解した大阪府岸和田市の市長について、市議会は、20日不信任決議案を提出することを決めました。
不信任決議案は可決される見通しです。
■市長への対応を協議する岸和田市議
【記者リポート】「各会派の幹事長らが議長室へと入っていきます。これから市長への対応を協議するものとみられます」
議長室に続々と集まる岸和田市の議員たち。
協議するのは市長への対応です。
■性的関係を強要したとして女性が提訴。その後和解した岸和田市長
岸和田市の永野耕平市長は、2019年からおよそ1年半にわたり、性的関係を強要したとして大阪府内の女性から訴えられ、解決金500万円を支払うことなどで和解しています。
永野市長は当初、女性との不倫関係を否定していましたが、今月6日の記者会見で一転して不倫を認め、性加害は否定していました。
■議長「市長としての役割をしっかり果たしていなかった」と指摘
しかし、岸和田市議会は市長に対し、全会派一致で議会に出席しないよう求める異例の申し入れを行う事態に。
【岸和田市議会 烏野隆生議長】「本会議および委員会を出席されないことを求めます。これは議会の総意です」
市長不在のまま、議会が進む異常事態の中で開かれた19日の幹事長会。
およそ1時間の議論の結果、市議会の24人のうち19人は「混乱を招いた市長の責任は重大である」として不信任決議案を提出することを決めました。
【岸和田市議会 烏野隆生議長】「説明責任がなされていない以上に、今まで様々な面で市長としての役割をしっかり果たしていなかったのかなと感じています」
■不信任可決へ 議会解散も「もちろん選択肢の中に」と市長
これに対し、永野市長は次のように話しました。
【岸和田市永野耕平市長】「市民のみなさんに選んでいただいた任期があと1年ありますので、それをしっかり務めていかなあかんと思っています」
（Ｑ議会を解散する考えは？）
【岸和田市永野耕平市長】「もちろん選択肢の中にあります」
改めて辞職について否定し、議会の解散にも含みをもたせた永野市長。
不信任案は20日、市長不在のままの議会で可決される見通しです。
■今後の流れを解説
岸和田市議会は24人のうち、19人が賛成する見通しです。
可決となる見込みで、可決すれば、市長は10日以内に辞職・失職・議会解散を選択します。
岸和田市長は、「辞職はしないとずっと言ってきた。（議会解散は）選択肢にある」と話しています。
【関西テレビ・神崎博報道デスク】「市長としては、残りの任期を全うしたいという思いがあるので、手段としては、議会解散を選ぶこともできるんですけども、今回議会に問題があったわけではないので、大義がないと言えると思います。
一方で、市長として議会を解散した上で、今は辞職しないと言ってますけども、自分の信も問いたいという意味で、辞職すれば議会と市長選のダブル選挙という可能性もあるんじゃないかなと思いますよね」
■「政治家の資質に絡む問題」と菊地弁護士
任期は市長があと1年あまり、そして市議会議員はあと2年あまりあるという状況で、どう判断するのか。市民に選ばれた議員の皆さんが市長にノーを突きつけているのはこれまでどう見ていますか。
【菊地幸夫弁護士】「政治家のプライベートな面をどう評価するか。問題はさておき、外部に対して説明を通したのか、トラブルが起きてしまっていることをどう評価するかとのは、純粋なプライベートの問題とはちょっと違う面があると思うんですね。政治家の資質に絡む問題になってくると思いますんで、そこを議会は注視してるんだと思いますね」
可決すれば10日以内に市長は判断を迫られることになります。
（関西テレビ「newsランナー」 2024年12月19日放送）
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