九州新幹線西九州ルートの全線フル規格化を目指し、16日に長崎市でシンポジウムが開かれ、全線開通の効果など必要性を確認しました。
シンポジウムには大石知事や西九州新幹線の沿線の市長や市民など、あわせて約1000人が参加しました。
JR九州の松下琢磨常務は「佐賀駅を通るルートの整備が便利で交流人口の拡大にもつながる」と話しました。
また、公共交通計画が専門の大阪産業大学の波床正敏 教授は乗り換えと直通の違いについて「1回の乗り換えは心理的抵抗として27分に換算される」と講演で述べました。
波床正敏 教授
「(フル規格整備で)国土軸まで1時間の短縮で乗り換えも解消され、長期低落傾向の」「これの歯止めもかかるかもしれないが、プラスアルファの政策次第」
その後、「関西直通運行が西九州地域にもたらすもの」というテーマでパネルディスカッションが行われ、経済やインバウンドなど5人の専門家が全線フル規格化について意見を交わしました。
長崎国際観光コンベンション協会 村木昭一郎 会長
「フル規格開通することで北部九州が一体化になるということを前提にして物を考える」
まちづくり福井 松尾大輔 社長
「人が行きたいと思う目的地であること。あくまで新幹線は手段でしかないので、目的地というものを自分の力で作っていかないと新幹線が来たとしても未来はない」
九州新幹線西九州ルートをめぐっては長崎県、佐賀県、JR九州との協議のほか、与党検討委員会も開かれましたが議論は進んでいません。
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