千葉県の熊谷俊人知事(46)は16日、任期満了に伴う知事選(2025年3月16日投開票)に無所属で立候補すると表明した。熊谷氏は同日の記者会見で「歩みを止めることなく、県民を災害や犯罪から守っていく。私自身に4年間を任せていただきたい」と決意を語った。
再選出馬に関し「自問自答」を繰り返してきた熊谷氏は、「自分がふさわしいか考え、課題解決に道筋をつけられる気持ちになった」と意気込み、4年間を振り返って「就任時の考えより、はるかにさまざまな施策に着手することができた」と述べた。
熊谷氏は1期目に掲げた公約について「9割以上着手、もしくは成果が出てきている」と自己評価。22年には過去最高の企業立地件数を達成したことや、成田空港周辺の産業拠点作りに取り組んできたことなどを挙げ、「数字としても、周りの方々にとっても実感していただけるのではないか」と強調した。
2期目の公約「県政ビジョン2025」は全8項目で、危機管理・防災▽千葉経済圏の確立▽半島性を克服する交通インフラの充実▽超高齢化時代に対応した医療・福祉の充実▽子育て支援・教育の充実+「若者応援」――などを掲げる。北千葉道路の早期全線開通や、デジタル化を踏まえた公文書管理条例の制定への取り組みなどに意欲を示したほか、若者や就職氷河期世代への支援強化のために「ステップアップ支援プロジェクトチーム」を設置するとしている。
熊谷氏は神戸市出身。NTTコミュニケーションズを経て07年、千葉市議に29歳で初当選。09年から同市長を3期務めた。
知事選には既に元船橋市議の門田正則氏(77)が立候補を表明している。【近森歌音】
熊谷俊人知事就任中の主な出来事
2021年
3月 熊谷氏が知事選に初当選
7月 飲食店の新型コロナ感染防止策の認証制度を全県に拡大
22年
8月 県が新型コロナのオミクロン株派生型の感染拡大を受け「BA・5対策強化宣言」
12月 新型コロナの感染対策で学校給食時の「黙食」を不要との見解
23年
1月 第3子以降の公立小中学生の給食費無償化を開始
7月 東京湾アクアラインの料金が時間帯に応じて変動する社会実験を開始
10月 金属スクラップヤードを規制する条例を都道府県として初めて制定
11月 千葉市美浜区豊砂に「県総合救急災害医療センター」がオープン
12月 多様性社会の実現に向けた条例が可決
24年
12月 24年3月に快速減便など変更されていたJR京葉線のダイヤを、JR千葉支社が各駅停車の一部を快速に戻すと発表
熊谷氏が再選出馬を表明
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