衆院本会議で12日、今年度補正予算案に賛成した日本維新の会で、採決に先立ち、一部の議員から執行部への批判があがった。

維新は12日、自民・公明両党と政調会長会談を行い、年内にも教育無償化に関する協議を3党の実務者で始めることで合意。

本会議での補正予算案の採決前に行われた維新の会合で、前原共同代表は、「少数与党で我々の考え方を実行するには、しっかりと与党と話をしていく枠組みを作ることは大事だ。虎穴に入らずんば虎児を得ずということもある」と述べた。

これに対し、浦野靖人議員は、「口約束で維新の会が補正予算の賛否を決める。それほど我が党の賛否は軽いのか」と批判。

さらに浦野氏は、「紙に残すもの(合意文書)が何もないというのは、どうかと思う。これは前の馬場執行部の時に身内からも批判された。そのことをお忘れなきように、現執行部にはお願いしたい」と述べた。

浦野氏は馬場前代表に近く、5月に岸田首相(当時)と交わした合意文書に「期限がない」と、党内外の批判を浴びたことを意識したとみられる。

前原氏は、「紙をまとめるかどうかはタイミングもある。自公が過半数割れをしている新たな状況で、野党がどういう対応を取るかが問われている。今後の努力を見てほしい」と説明した。

党内では浦野氏以外にも、「何も取らずに賛成なんて、自民党は『餌なしで魚を釣った』と喜んでいる」などと、補正予算案賛成を巡る不満がくすぶっている。

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