今国会で連日激しい議論が交わされている『政治とカネ』の問題。
12月11日放送の関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」で、橋下徹氏が国会議員の領収書公開や企業団体献金禁止について、厳しい姿勢を示しました。
【橋下徹氏】「言い続けますよ。しつこいから。政治とカネの問題は」
■国民の負担が増す時代だからこそ透明性を「領収書公開ぐらいでなぜもめる」
橋下氏は、国会議員に毎月100万円支給される“旧文通費”の使い道について、領収書公開を訴えてきました。9月8日放送のフジテレビ「日曜報道THE PRIME」で、橋下氏は立憲民主党の議員4人から「領収書を公開する」という発言を引き出しましたが、現時点でまだ公開されていません。
【橋下徹氏】「この問題、十何年言い続けている。でも(立憲民主党代表の)野田さんってやっぱり人間的に魅力ありますよね。政治家で『絶対』という言葉は普通“絶対”使わないのに、野田さんは本当に『絶対』って言ってくれた」
橋下氏は、地方議員の政務活動費の事例をあげ、領収書公開の必要性を説明しました。
【橋下徹氏】「国会議員は『適切に使っている』と言うんですよ。そんなの信用できますか。地方議員も政務活動費というのがあったんです。これが全然領収書公開されなくて、むちゃくちゃな使い方をしていた。僕はメディアで、当時夕方の情報番組で『領収書出せ』と言ったら、みんなが領収書出すようになって、とんでもない使い方をしていて批判が出て、今やっと地方議員は落ち着いてきたんですよ」
「国会議員もそれ(領収書公開)をやらせないと」
「僕は見ています、実際に。『もうあかんやろ』っていうのがいっぱいあります。だから出せないんですよ」
橋下氏は、現在の経済状況を踏まえ、政治家の透明性がより重要になっていると指摘します。
【橋下徹氏】「僕もこれだけ『政治とカネの問題』をしつこく言っているのは、以前の高度成長時代で国民の所得がどんどん上がっていくときには、みんな大らかなんですよ。今もう国民負担が求められて、特に現役世代の負担がものすごく重い。いろんな税金や社会保険料をとられるでしょ」
「若者は月額5000円や1万円の負担でも重いところに、給料とは別に100万円使い放題のお金なんて、こんなことをやっていたら誰も負担しなくなりますよ。領収書の公開ぐらいでなぜこんなにもめるのか。こんな人たちに国の行く末なんて委ねられませんよ」
■「企業団体献金禁止」求める橋下氏 政治団体を通じた“抜け道”指摘
橋下氏は、企業団体献金のそもそもの問題点や、いわゆる「抜け道」について指摘します。
まず企業や団体は多額の資金を持っているため、政治がゆがめられる可能性があり、国民からみて疑わしいと思われるのであるから、企業団体献金は禁止すべきだと言います。
【橋下徹氏】「『企業団体献金』がなぜよくないかというと、企業・団体はものすごいお金を持っているんですよ。そういうところが政治献金すると、お金で政治がゆがめられると国民は普通思うじゃないですか」
「ところが石破さんをはじめ自民党の人たちは、『どれだけお金をもらったとしても、その人たちに対して配慮はしません。心は動かされません』と言うんです。そっちの方が人間じゃないでしょ。どんだけ厚かましいんだ」
企業団体献金禁止の議論において、政治団体からの献金を除外することが抜け道になるという指摘があります。
【橋下徹氏】「『政治団体からの献金を除く』とすると、企業や労働組合が政治団体を作って、その政治団体から献金をすると、企業団体献金のままなんですよ。要は政治団体からの献金を残しておこうというのは“抜け道”だって、維新や国民は言っている。完全禁止案は維新・国民案なんです。立憲案は政治団体は残しておいて、中途半端なんです」
橋下氏は、各政党の企業団体献金に対する立場の違い、特に立憲民主党の法案について言及しました。
【橋下徹氏】「野田さんは『“自由意思”に基づいて企業が政治団体を作る。“自由意思”に基づいて労働組合が政治団体を作る。そこにおいての献金はいい』というんですよ。立憲は労働組合からもらっています」
「今も自民党の企業団体献金の結構多くの額は、企業が政治団体を作って、その政治団体が献金していることがすでにあるんです。立憲案でいくと今の状況と大して変わらないです。みんな“自由意思”に基づいて政治団体を作って献金するから」
■野党も一致しない「企業団体献金禁止」
【橋下徹氏】「野党が一致団結していないから、立憲民主党は政治団体からの献金は除く、残しておこうというのはどうしても譲れないところみたいで、どうも野党は一致しません」
政治団体からの献金まで禁止することは憲法違反ではないかという懸念も出ています。
【橋下徹氏】「政治団体からの献金まで禁止してしまうと『憲法違反だ』ということも言われているんだけど、憲法違反とかは内閣法制局とかの参考意見なんで、そんなところに振り回されないで。維新も今それでちょっとグラグラになっています。『俺たちの案やばいの?』というふうになっているみたいですが、そこはグラグラせずに、改革案突きつけてもらいたいですね」
橋下徹氏は『政治とカネの問題』に関して、領収書公開の実施と企業団体献金の完全禁止をあらためて主張しました。国民の負担が増加する中、政治家も透明性を高めることが重要だと訴えています。
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2024年12月11日放送)
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