愛媛県の松山市民会館の老朽化が進むなか、新たなコンサートホールの整備を求め、市内のピアニストらが立ち上げた団体が2日、松山市に要望書を提出しました。

松山市に新たなコンサートホールの整備を要望したのは、市内のピアニスト・池田慈さんと垣生悠比子さんが作る「松山コンサートホールを創る会」です。

松山市民会館は音楽のコンサートなどが開かれる施設。築60年近くで老朽化していて、松山市は設備の劣化状況の調査を踏まえ、来年度の早い段階で閉館する時期を示すとしています。

代替施設はJR松山駅に隣接する車両基地跡に当初、2000席規模のホールの整備を想定していたものの、今年9月に野志市長が5000席規模のアリーナの整備に方針を転換しています。

この状況を受け、池田さんらはアリーナと並行してクラシックのコンサートの整備を求める新たな団体を設立。吹奏楽や合唱団など74団体2212人が賛同しているといいます。

池田慈さん:
「このままいくと市民会館は老朽化でなくなってしまって、その代わりとなる建物がないまま、音楽活動する場がなくなってしまうかもしれない」

池田さんたちは同じ中核市でも岡山県倉敷市には12施設14ホールがある一方で、松山市には3施設5ホールしかない現状を指摘。アリーナではクラシックの演奏会に必要な残響など音の良さが確保できないと訴えました。

池田慈さん:
「このまま文化を受け継ぐ場所や人たちがいなくなると、どんどん衰退していく危機感を日々募らせていて、何としても(代替施設を)建ててほしい気持ちでやってます。どれだけ伝わったのか…伝わってるといいなという思いです」

要望に対して松山市は「今後の検討に生かす」としていて、市民会館に代わる施設をどう確保するのか姿勢が問われています。

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