医療機関を受診するときの保険証をめぐる制度が2日から変わりました。
政府は健康保険証の発行をやめて、マイナンバーカードによるマイナ保険証に一本化します。
しかし県内での普及は進んでおらず、今後に課題もありそうです。
20代
「マイナンバーカードが今のところ何に使われているか分かっていない」
70代
「何十年と健康保険証を使ってきたので変化についていけない。ついていきにくい」
厚生労働省によりますと今年10月末時点で県民の78.2パーセントがマイナンバーカードを保有しています。
長崎市では国民健康保険の利用者のうち、保険証を登録しているのは6割ほどで、実際に使ったのは19.8パーセントに留まっています。
長崎市 市民健康部国民健康保険課 中島博和 課長
「マイナ保健証と保険証のダブルスタンダードでもいいのではないかという意見はよく耳にする」「マイナ保険証の周知しつつ粘り強く(普及)したい」
2日はマイナ保険証とあわせ、マイナンバーカードの申請から1週間で受け取れる「特急発行・交付制度」も始まっています。
西彼杵郡長与町にあるクリニックの受付には、マイナ保険証の読み取り機が設置されています。
KTN記者
「実際に受付をやってみます。カードを読み取り機に入れて、暗証番号か顔認証を選択し最後に同意の有無を選ぶと、たった数十秒で受付ができました」
こちらのクリニックではマイナ保険証を利用する人が徐々に増えているものの、2割に届いておらず、健康保険証で受診した人もいました。
従来の保険証を使用した人(80代)
「みんなに普及してからと思っている。まだ使ってない」「そろそろしないといけないと思ってる」
マイナ保険証を利用すれば他の病院での診療履歴や特定検診の結果などを医師が閲覧できるというメリットがありますが、医療機関には読み取り機の維持費や事務作業などの負担もあります。
こが内科外科クリニック 古賀崇 院長
「どういう薬を飲んでいるか、どういう病気を持っているのかなどを見ることができる」「ちゃんと普及してくれるのか、これ以上普及せずに、事務の手続きが増えないか心配」
県内のマイナ保険証の浸透にはもう少し時間がかかりそうです。
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