再選した兵庫県の斎藤知事に全会一致で「不信任」を突き付けていた兵庫県議会。

維新の吉村共同代表が、維新県議らに「自主解散」などの対応を求める中、各会派はどう動くのでしょうか?


■「県民から見れば、議会に対する不信任と同じ」と厳しい言葉

24日、日本維新の会の吉村共同代表が、兵庫維新の県議らに、厳しい言葉をぶつけました。

【日本維新の会 吉村洋文共同代表】「議会自身も責任をとって、自ら解散する。そして県民の審判を仰ぐ」

ことし9月に、斎藤知事に全会一致で「不信任」を突き付けた兵庫県議会。

しかし、知事が再選したことを受け、吉村共同代表は「自主解散」などの選択肢を示したのです。

【日本維新の会 吉村洋文共同代表】「議会が不信任した知事を、県民が信任したということは、県民から見れば、議会に対する不信任と同じ」

■維新県議団は「時期の問題、ハードルは高い」 自民党は「そんな話、全く」

26日、会派で総会を開いた維新は…。

【維新新県議団 門隆志幹事長】「自主解散については、何人かは理解できる。ただ、時期の問題。今すぐ解散した方がいいのか、そうではないのか」

【維新新県議団 岸口みのる代表】「方向性は確認しました。自主解散を選択するかどうかは、非常にハードルが高いと」

議会最大会派の自民党は…。

(Q.吉村さんの自主解散については?)
【自民党県議団 北野実幹事長】「そんな話、全く出ませんでした。そんな話、全く」

12月3日から選挙後初の本会議が始まる中、議会は県民を納得させる選択をできるのでしょうか。

■吉村共同代表の真意は?「県議としての責任を果たせ」という意味?

維新の吉村共同代表が県議会の自主解散に言及しまたが、地方議会が自主解散というのは、議員の4分の3以上が出席し、その5分の4以上の賛成が必要となります。

兵庫県議会は、26日現在、85議席なので、最低でも52人以上の賛成が必要となります。

自主解散のハードルはかなり高いということです。


【関西テレビ 神崎博報道デスク】「県議の5分の4の賛成が必要ということで、現実的には難しいというのが分かっていて、吉村さんは言っていると思います。

実は吉村さんはもう一つ言っていて、そのまま県政を前に進めるためには、今回問題になったパワハラや公益通報のことについて、ちゃんと条例を作って、県議会としての責任と果たしてくださいという話をしていました。

どちらかというと、県議会の解散をぶち上げておいて、『それが無理だというのであれば、これをやれよ』という意味だと思います」

【大阪大学大学院 安田洋祐教授】「筋としては、自主解散という考え方は理解できますが、兵庫県民としては、これだけ議会の混乱し、これ以上の空白を起こしてまで、解散をすべきなのかというのは、意見が分かれる所だと思います。

おりしも、斎藤知事に公職選挙法違反の疑いがあるのではないか、というばたばたしている所に、解散よりかは解散するにしても、そちらにかたがついてからという考え方もあるのではないかと思います。

斎藤知事を支持した民意もあれば、支持しなかった民意もあるという中ですが、2023年4月に県議選が行われ、およそ16億円の費用がかかるというコストも問題もあります。

(関西テレビ「newsランナー」2024年11月26日放送)

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