兵庫県の斎藤知事のパワハラなどの疑惑を調査する百条委員会では、23日、職員への証人尋問が行われています。

関係者によると23日はパワハラや懲戒処分について詳しく知る職員6人に対する尋問が行われるということで、実際に被害を受けたとする職員の証言が出るかが注目されます。

証人尋問は、証言する職員の心理的な負担を考慮し、非公開で進められていて、会場がある建物周辺にも一切立ち入ることができない厳戒態勢です。

■「県政の改革、推進をしっかりやっていく」

斎藤知事は午前10時半ごろ、記者団の取材に応じ、職員への証人尋問実施の受け止めなどについて以下のように語りました。

Q.証人尋問が始まりますが受け止めをお願いします

【斎藤知事】「きょうから百条委員会の審議が本格化するということです。今回秘密会ということですが、ご対応頂く職員の皆様には、ご負担をおかけするということになりますけれども、審議についてそれぞれのお立場で適切に対応して頂ければと思っています」

Q.これまで知事は「パワハラではなくて、あくまで指導の範囲だ」と話していましたが、今回そう受け止めていない職員の肉声が明らかになるかもしれません。その場合には、知事は進退について考え直すようなことはありますか?

「私は30日の百条委員会で証人として、そこで質問に対して自分の考えを答えさせて頂くということです」

Q.進退については?

「私はもう、日々の業務をしっかりこれからも県政の改革、県政の推進をしっかりやっていくという思いに変わりはないです」

■「『こういう風にしたほうがいいよ』と指摘してきた」パワハラを否定

Qこれまで知事はパワハラを否定していますが考えは変わりませんか?

【斎藤知事】「私は、業務上の必要な範囲で、色んなご指摘とか『こういう風にした方がいいよ』ということは、時には厳しくではありますけど、させて頂いています。その認識は私は変わりはないということです」

■「瞬間湯沸かし器」「すぐ怒鳴る『暴君』」職員アンケートに記載

斎藤知事のパワハラなどの疑惑を巡っては、疑惑を告発した元西播磨県民局長(60)の文書の真偽を調べるために設置された百条委員会が、県の職員にアンケート調査を実施していて、パワハラやおねだり疑惑についておよそ4割が見聞きしたと回答しています。

疑惑を告発した元局長は、ことし7月死亡しました。自殺とみられます。

アンケートには、知事のパワハラ疑惑について「(職員から聞いた)知事がエレベーターに乗り損ねたときに、『お前はボタンも押せないのか』と大声で怒鳴りつけた」といった回答や、「(職員から聞いた)瞬間湯沸かし器」、「(人づてに聞いた)機嫌が悪いとタブレットや資料などを投げる」「(人づてに聞いた)すぐに怒鳴る『暴君』」などといった回答がありました。


知事への証人尋問は30日に行われる予定です。

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