マラソン人気の高まりとともに、性能も向上しているランニングシューズ。特にナイキの「ヴェイパーフライ」シリーズは、マラソンシューズに“革命”を起こしたもいわれ、高額でありながらも幅広い層から支持を得ています。そうしたなか、需要の高まりとともに、大手フリマアプリで“偽物”が出回っていて、ランナーたちを困惑させています。

5月19日、富山市で行われた「とやま清流マラソン」。ランナーたちは色とりどりのランニングシューズを履いています。

ランナーたちに値段を聞くと…。
「2万…1万9000円程度だったと思います」
「これは2万5000円くらいです」

2万円から3万円台のシューズが多いようです。目立つのは厚底のシューズ。中でも人気のランニングシューズの1つがナイキの「ヴェイパーフライ」です。

ナイキのヴェイパーフライ。このシューズの特徴について聞きました。

ヴェイパーフライを履いていたランナー:
「特徴といえば反発もあって、軽くて、どの場面でも使えるようなオールマイティなシューズだと思います。3万6000円くらいだった気します」

ナイキが前方への推進力を持つカーボンファイバープレートを内蔵した厚底シューズ「ヴェイパーフライ4%」を発売したのは2017年。

箱根駅伝で選手たちのタイムが一気に伸び、ランニングシューズに革命が起きたのです。マラソン選手の間でナイキの厚底シューズの人気も広がりましたが、その裏でこんな問題も…

富山市内の男性(40代):「メルカリの個人売買でやってまして、お買い得とおもって買いましたが見事つかまされちゃいました」「硬さも本物よりかなり硬くて反発も得られません」

富山市に住む40代の男性は2023年10月、大手フリマアプリでナイキの「ヴェイパーフライ」を2万6000円ほどで購入。しかし偽物だったといいます。

富山市内の男性(40代):
「接地の時点でもう反発がクッショニングも悪いですし、反発しないです。カーボンが入ってないってことは明らかです」
記者:「重さとかどうですか」
富山市内の男性(40代):
「重さは計ってみたんですけど、本物よりも約50グラム重かったです」

マラソンシューズの性能が上がるにつれて価格が高騰。フリマアプリなどで、偽物が出回っているのです。マラソン大会の会場で本物のヴェイパーフライと比べてみると…。見た目で違いがわかりません。本物を履くランナーに“偽物”を渡してみると…。

本物を履いていたランナー:
「これって同じですよね?あれ?ヴェイパーフライですよね?」

記者:
「持ってみて自分のシューズと違いあります?」
ヴェイパーフライを履いていたランナー:
「なんか重い?ちょっと…なんかあれ?印刷もちょっとなんか違うような気がするんですけど」

よく見ると、裏に「FLYPLATE」と書かれた印刷の字体が違っています。重さを比べると30グラムほど違いました。実際に履き比べてもらうと…。

ヴェイパーフライを履いていたランナー:
「(偽物は)めちゃくちゃ硬いですね、クッションが。反発は割とあるんですけど、クッションが多分違う素材なので、その硬いクッションのはずみで弾んでるのかな。本物はちゃんとしたズームエックスっていう柔らかい、すごい反発すごい素材使ってるんですけど、こっち(偽物)あんまり…ただの硬いクッションみたいな感じですね」

このランナーと話をしていると、実は以前にヴェイパーフライトとは別のナイキのシューズの偽物を購入してしまったと教えてくれました。

ヴェイパーフライを履いていたランナー:
「届いてからあれ?ってなって、周りの人に聞いてもこれ違うだろって感じで倍くらい重かったので気づいて」

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