西会津町で地元住民に長年愛されるお店が。
それが「御菓子司 上野」です。

こちらの菓子店、その歴史がすごいんです。

店主:上野さん
「文禄元年1592年から営業しています。私で22代目です。」

なんと創業400年を超えるんです。

福島県が誇る老舗菓子店『上野』。
実は創業当初からの名物が400年経った今でも販売しているんです。

店主:上野さん
「名物はこちらのくずゆですね。地元の大山祇神社のご神饌(しんせん)としても使われている。創業当時から販売している。」

材料は厳選した国産本くずを使用。

機械に頼らず、ひとつひとつ手作り。
昔からの伝統的な製法を守り続けています。

店主:上野さん
「私が物心ついた時から母が使っていた。昭和初期ぐらいからのもの。」

使用する道具も代々受け継いだ 大切なもの。

そんな400年の歴史があるくずゆ。
お湯をそそぎ、溶かして味わえば、とろっとした喉越しとやさしい甘みが癖になります。

また、400年前のお客さんも同じように飲んでいたと思うと感慨深いものがあります。

このくずゆ、時代とともにその味わいを少しずつ変化させてきました。

店主:上野さん
「最近はあまり甘すぎないように。甘さ控えめにしている。時代時代に合わせて 新しいものを取り入れながらやっていければ。」

ショーケースには22代目が考案したお菓子も並びます。

それ1つが『チョコ団子』。一見、奇抜な商品と思いきや・・・

店主:上野さん
「もちもちしたおだんごをパリッとしたチョコでコーティングした。先代からチョコレートまんじゅうをやっていてその流れでおだんごも始めた。古いものに新しいものを少し吹き込んで作っている。 」

先代が考案したチョコレートまんじゅうを進化させた、このチョコ団子。
実はチョコレートでコーティングしただけでなく、団子の中には『あんこ』『くるみ』『ゴマ』と、それぞれ違う味が入っているんです。

パリパリのチョコともちもちの団子の相性は抜群です。

上野では西会津の食材を使用したお菓子も積極的に開発。
その1つが西会津の味噌と米粉を使用した『味噌プリン』です。

店主:上野さん
「西会津のものを使いたくて、西会津で作られている『みそ』を使ってプリンを作った。みその香りは結構、濃厚にする。」

プリンの甘みの中に感じる味噌の塩味(えんみ)がいいアクセントになっています。

そんな上野が400年以上続いているのは、お客さんに愛されているからです。

常連客
「おじいちゃんの頃からの付き合い。」

お客さんの為にと思い、こんな商品も販売!
えっ横浜中華街の豚まん!?

なぜ 西会津で?

店主:上野さん
「(横浜に)旅行に行ったとき、初めて本場の豚まんを食べてそれがすごいおいしかったので、地元のお客さんにも本場の味を食べさせたいと思い始めた。お菓子屋さんだからとかのこだわりはなく、地元の方に支えられてのお店なので地元の方にも教えてあげたいと思い始めた。」

老舗のおごりもなく、町民においしいものを届ける

その思いが 長くお店を続ける秘訣なのかもしれません。

店主:上野さん
「今まで代々受け継いできたものですから、がんばろうと思います。」

『ステップ』
https://www.tuf.co.jp/general?id=147
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年11月7日放送回より)

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