短歌文学の世界で優れた功績を挙げた人に贈られる今年度の若山牧水賞に、三重県在住の大辻隆弘さんと東京都在住の高山邦男さんが選ばれました。

今年度の若山牧水賞に選ばれたのは、三重県在住の高校教師で、短歌結社「未来」の編集発行人、大辻隆弘さん(64歳)と、東京都在住のタクシードライバーで短歌結社「心の花」の編集委員、高山邦男さん(65歳)の2人です。

大辻さんの受賞作「橡と石垣」は、日常の何気ない風景を繊細に描写した点が評価されました。

また高山さんの受賞作「Mother」は、認知症の母との生活をテーマにした歌集で、分かりやすい表現ながら引き込まれていく点が評価されました。

若山牧水賞を2人同時に受賞するのは、5年ぶりです。

受賞にあたって、大辻さんは「若山牧水賞は長年の憧れ。今後も精進を続けていきます」とコメント。

一方、高山さんは「若山牧水は大きな影響を受けた歌人なのでその名を冠した賞をいただけたことは喜びに堪えない」とコメントしています。

授賞式は、来年1月に宮崎市で行われます。

【参考】
それぞれの歌は違った特徴があり、大辻さんは古語を使い、相当のテクニックを使って、自然や風景など感覚的なものを表現しているのに対して、高山さんは分かりやすい表現が特徴。

選考委員は、同年代ながら対照的な作品を作った2人が受賞することで、賞に味わいが出たと話していたということです。

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