難病で声を失うかもしれない女性の声をAI=人工知能を活用して残そうという取り組みが去年(2023年)スタートしました。

それから1年、スマートフォンで声を再現できるアプリがついに完成しました。

山本栞奈さん「文章が完成しましたので」

サイバーエージェントスタッフ
「お願いしまーす」

AI音声の読み上げ「この度は約1年間このプロジェクトにご協力頂き、ありがとうございました」


山本さん「すごい、自然・・・」

進行性の難病を患う熊本市の大学生、山本栞奈(やまもと かんな)さん。いずれは、気管を切開する手術が必要と言われていて、その場合、声を失うおそれがあります。


去年3月、そんな栞奈さんの声をAIを使って残そうと東京のIT企業、サイバーエージェントが立ち上がり「言葉を残すプロジェクト」がスタート。

この時は約3時間をかけ声を収録し、栞奈さんは終始笑顔を見せました。そして、先週。

栞奈さんのためだけに作られたアプリが完成

東京とリモートでつなぎ、使い方を教えてもらいます。

このアプリは、入力した文章をAIで生成された栞奈さんの声が読み上げるというもの。

山本さん「押してみます」

AI音声の読み上げ「私の名前は山本栞奈です。大学4年生になりました」

山本さん「すごく自然じゃないですか」

制作に携わった担当者も、栞奈さんの反応に手応えを感じたようです。

サイバーエージェント 門倉晴美さん
「栞奈さんがこれから体調面で声を出すのが苦しい時にその素敵な声を届ける一助になれたらいいなと思います」

いつか声を失うかもしれない。そんな不安を抱えながらも栞奈さんは前を向きます。

栞奈さん「今後何があるかわからないけれど、このアプリがあるということでもっと明るく物事を考えていきたいなと思います」

栞奈さんは今後福祉の現場で、こうしたAI技術がさらに広がることを期待しています。

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