シリーズで紹介している「いまたべたいこだわりスイーツ」。最終回は酸っぱいリンゴに魅せられた女性が営む専門店のフローズンアップルパイです。いまの時季におすすめの味とは?

フローズンアップルパイを販売しているのは、盛岡市上田にある「すっぱい林檎の専門店。」です。
オーナーは陸前高田市出身の藤野里美さんです。

(藤野里美さん)
「冷たいまま食べてもアイスのようですごくおいしいんですね。うちのアップルパイはそこまでお砂糖を入れてないので、リンゴの甘さや酸っぱさが冷たくても分かりやすい」

店名の通り酸っぱいリンゴを使ったジュースやジャムなどがお店の看板商品です。


店内に並べられたリンゴジュースのラベルには、藤野さん自身が食べて判断した酸っぱさ指数が1からXまでの6段階でラベリングされています。

(藤野里美さん)
「酸っぱいものが好きな方だけではなくて、岩手にたくさんあるいろんな品種を楽しんでもらえたらなと思っています」

リンゴは国内で2000種類、世界には1万5000種類も存在するといわれますが、藤野さんイチオシの酸っぱいリンゴがこちら。

ブラムリーという伝統的なイギリス原産の青リンゴです。
イギリスではメジャーな品種ですが、日本国内では、岩手のほか長野や北海道でしか栽培されていない珍しい品種のひとつです。

こちらのサン・ファームでは、現在103品種のリンゴあわせて1100本を栽培していてブラムリーは54本が植えられています。

(サン・ファーム 吉田聡さん)
「ペクチン分が多くて果実が溶けやすいというのが特徴です。あと、やっぱり酸味も世界一酸っぱいといわれるぐらいあって、酸味と甘みのバランスを調整しやすいリンゴ品種だと思います」

一般的には糖度が15度を超えると甘いリンゴと言われますがブラムリーの糖度は10度ほどで藤野さんの酸っぱさレベルでは6段階のうち5に分類されます。お店ではジュースやジャムの販売をはじめ2018年のオープン翌年からはアップルパイの販売をスタート。

あまり砂糖を加えずに酸味を前面に押し出した商品を作っています。さらに長期保存が可能で食感を楽しめるのがフローズンアップルパイです。

いまのシーズンに味わえるのは2種類で、まずは酸っぱさレベル4に分類されるビスタベラという品種のアップルパイです。

(記者リポート)
「食べた瞬間にシャクシャクという少し凍っている食感が面白いし美味しいですね。酸っぱいとは聞いていたんですが、まだリンゴの甘みも感じます。甘みのあとからほんのりと酸っぱさとリンゴの香りが来ますね」

そして酸っぱさレベルが最高となるX(エックス)のアップルパイには、リンゴのブラムリーと酸っぱいブルーベリーとして知られるダロウが使われています。

(記者リポート)
「ひと口食べた瞬間から下の奥で酸味を感じますね。レベル4とレベルXで大きな差を感じます」

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