福島県内で長く愛されている老舗の今を伝える『老舗物語』。今回は大正時代創業のある専門店です。その技を生かしたバリエーション豊富なオリジナルの和スイーツが人気なんです。

その専門店には開店と同時に次々とお客が訪れます。

たくさん買い求めるこんな方も。

--お客「いつもはインターネット販売でお願いするんやけども、一回来ておかなあかんと思って。大阪から来ました。あっさりしているから何個でも食べられる。」

ついつい何個でも食べちゃうというのがこちらの『おはぎ』です。オープンから3年。毎日のようにおはぎが売り切れになる人気ぶり。

会津若松市にあるお店『あんことおはぎ 日々餡』です。

--大塚力さん(日々餡 マネージャー)「“日々あんこを食べていただきたい”っていう『日々餡』なんですよ。そのまんまなんです!」

毎日手作りされる『萬福おはぎ(あんこ・1個160円)』は、小豆の粒の食感をしっかりと残し、あんこの美味しさをたっぷりと感じられる一品。また、おはぎは、あんこ・きなこ・ごまの3種類ありますが、それぞれ使っているあんこの糖度、甘さを変えているというこだわりが。

--大塚さん「直売店だからできる技。自由自在に作れるので、強みですよね。」

日々餡に隣接するのは、大正時代創業、会津で100年以上あんこを作り続けてきた、岩村製あん工場があります。このあんこ工場で作られたできたてのあんこを使ったおはぎだからこその味。

--大塚さん「昔ながらの先代の築き上げた技術を保ちながら、新しい風を吹き入れていって。お客さまに受け入れていただく難しさは感じます。」

昔ながらの製法を守りながら作られるあんこは、北海道の契約農家が栽培した小豆を使用。風味が高く、小豆自体の味が濃いんだそうです。

--大塚さん「会津の土地はお水が美味しいので、美味しいお水を使わせていただいて、あんこを作らせて頂いています。」

会津の自然の恵みも、あんこ作りには欠かすことのできない要素の一つ。手間をかけ、味にも自信のあるあんこ。3年前まではそのあんこをスーパーなどに卸すだけでしたが・・・。

--大塚さん「あんこの需要が年々落ちてきている。そのままではいけないなと思いまして、自社でお店を立ち上げました。お客さまの声も直接聞けますので、アンテナショップのような形ですね。お店の商品のターゲットとしても、今までの昔ながらの商品と、見た目が映えるような商品と2段構えでさせていただきますので。映えるものに関しては若い人たちにも評価してもらっています。」

自慢のあんこを幅広い年齢層の方々に食べてもらいたい。その思いから、バリエーション豊富な商品を考え、形にしてきました。毎日1個1個手作業で包むおはぎを始め、お餅の食感とあんこのハーモニーが人気の『お多福大福』。中には、皮にチーズが練り込まれた甘じょっぱさが後を引く人気のものも。

また、季節限定メニューのシュークリームやトマトが入った『会津トマトのあんジェラート(300円)』など工夫を凝らした商品で、可能性を広げています。

--お客「3時の子どものおやつにシュークリームとみたらし団子を買いました。手頃なのに美味しい。本物だと思います。」

--お客「美味しくて、団子が伸びるところが好き。」

日々餡のあんこメニューの数々。子どもも大満足のようです。

--大塚さん「我々、会津の方で商売をしていて、まだまだ認知度って低いと思ってるんです。通信販売の方にも力を入れさせてもらって、全国の皆様にも美味しさを知っていただいて、直接店舗に来て食べて、会津に来ていただくことをメインにしてますので、観光客のお客さんがいっぱい来ていただいて、さらに日々餡の知名度が上がっていくといいですね。」

あんこのアレンジメニューを知って、食べてもらって、会津に人を呼びたい。そんな思いで、作り続けています。最後に大塚さんにとってあんことは?

--大塚さん「恋人ですね!妻いないですよね?」

『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年8月22日放送回より)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。