鍛えぬいた筋肉美を競うボディビルダーとは異なり、バランスの取れた肉体の美しさを競う大会が富山市で開催されました。黄色い声援も飛び交う熱狂ぶりをみせたのは18~29歳までの「フレッシャーズクラス」。「レジェンドクラス」では65歳を超えるムキムキ “おじさま” たちが熟練の美を披露。そして、50~59歳の「クィーンクラス」では、がんで胃を全摘出した“富山の美魔女”がグランプリに輝きました。

7月28日、富山から全国への切符を勝ち取ろうと20歳から66歳のムキムキ男女119人が全国各地から集まりました。

ベストボディジャパン富山大会です。この大会は、バランスの取れた肉体美と見た目の美しさを競うもので、男女年齢別のミスター&ミスコンテストとしても今、人気を博しています。

大会が始まり、会場に足を踏み入れると、熱気ムンムン。会場は異様な盛り上がりを見せていました。

観客:「10番かっこいい~。一番でかい。10番一番仕上がってる~」
観客:「きゃーかっこいい!」

黄色い声援が飛び交う人気…

大会の主催者側は、いわゆる「ボディビル」の大会との違いをこう強調します。

富山大会スタッフ(金沢大会グランプリ受賞)
前川治樹さん:「大会が初めての人にとっては、会場を見るとカルチャーショックを受けるようです。ボディビルの大会とは違って、ムキムキだから優勝できるわけでなく、ムキムキでも、がさつだったら点数は低くなります」

「体の全体のバランスとか健康的なところとバランスですね。本当のムキムキ大会と若干違うんです」

バランスよく引き締まった健康美がテーマの「ベストボディ部門」や、スリムなスタイルが評価される「モデル部門」など、男女年齢別に3部門5クラスで熱戦が繰り広げられました。

審査ではポージングのほか、表情や歩く姿勢、舞台上の立ち振る舞いも評価に含まれます。

ベストボディ部門・フレッシャーズクラス(18歳~29歳)では、黄色い声援が飛び交うほどの人気ぶり。ファンらが歓声をあげていました。

一方、ベストボディ部門、66歳以上のレジェンドクラスでは、若者たちには負けていられないと日頃鍛えた肉体を披露。中でも66歳の荒井幸治さん(富山県)は、堂々とした円熟味あるポージングを次々と披露し、集まった観客を魅了していました。

ベストボディ部門の50歳から59歳の女性が参加するクィーンクラスで、グランプリに輝いたのは“富山の美魔女”でした。

胃を“全摘出”しても肉体美を追求

ベストボディ部門の50歳から59歳の女性が参加する「クィーンクラス」で、グランプリに輝いたのは富山県高岡市の浜木真紀子さんです。

浜木さんは現在50歳。トレーニングで肉体美をつくり上げてきましたが、実は今から13年前、37歳の時に胃がんを患い胃を全摘出しています。

浜木真紀子さん:「胃がないのがわからなくない。傷はあるけど、この体で舞台に立って闘う」

そのため、食べ物の消化や栄養分の吸収が悪く、筋肉をつけるのに苦労してきました。野菜などはミキサーにかけて摂取するなど一工夫。食事トレーニングも取り入れて、この4か月間で5キロ増やしたそうです。

浜木真紀子さん:「トレーニングで筋肉をつけないといけないんですけど、多分人と同じものを食べていても体が吸収する量が全然足りていないので、なかなか筋肉がつかない」

嫌なこと、つらいこと忘れて集中できる…

大会に向けて、モデルとして活躍する池端忍さんからウォーキングやポージングなども教わりました。

浜木真紀子さん:「病気してつらい経験をして一時期はこんな生き方をしていないわけでないですか、なんか目標もってやれば嫌なこととか、つらいことを忘れてここに集中できるから、チャレンジし続けるんでしょうね」

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