高知県立坂本龍馬記念館で夏の企画展「龍馬と長府藩」が開催されています。記念館では初公開となる龍馬直筆の手紙からは当時の龍馬の心情が読み取れます。

現在の山口県下関市を拠点とした、長州藩の支藩として知られる長府藩。この企画展は、龍馬と様々な面で関係が深かった長府藩とのつながりを通して、龍馬の新たな一面を知ってもらおうと7月5日から開かれています。

今回の目玉となる展示は、長府藩・伊藤九三(いとうきゅうぞう)にあてた龍馬直筆の手紙・13通をまとめた全長7mの巻物です。こちらの手紙を記念館で公開するのは今回が初めてです。

13通の手紙の中で、龍馬の心情がよく表れているのがいろは丸事件について伝える手紙です。龍馬は1867年にいろは丸に乗って長崎に土佐藩の荷物を運ぶ航海中、その積み荷ごと船を沈めてしまいます。

手紙には、「長崎につくと土佐人たちだけは皆兄弟の如く必死で対応してくれ、感激した」と書かれていて、船を沈めてしまった龍馬を土佐藩の人たちが親身に助けてくれた喜びが、大きく踊るような文字から読み取れます。

(坂本龍馬記念館 三浦夏樹 学芸課長)
「(手紙から)龍馬の心の動きというのがよくわかります。長府藩の人たちは龍馬にとって親友と呼べる人たちですので本当に自然な、素のままの龍馬が表れていますので、家族宛とはまた違う手紙を楽しんでいただければと思います」

企画展は9月1日まで開催されています。

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