上野動物園(東京都台東区)で生まれた双子のジャイアントパンダ、シャオシャオ(雄)とレイレイ(雌)が23日、3歳の誕生日を迎える。健康状態も良好な人気者だが、気がかりなのは中国への返還時期だ。同園生まれの姉シャンシャンは「満2歳」の返還予定だったが、実際には5歳8カ月で返還された。双子にはいつまで会えるのか―。

上野動物園では現在、双子に加え、父リーリーと母シンシンの計4頭が飼育されている。父母パンダは、東京都と中国野生動物保護協会がパンダ保全に向けて結んだ協定により貸与されている。協定に基づき、生まれた子どもの所有権も中国が持つため、双子もいずれは中国に返還される。

返還時期を考える際に参考になるのが姉シャンシャンの例だ。都によると、2017年6月生まれのシャンシャンは、満2歳になれば中国に返還されることが協定で決められていた。ただ、実際には新型コロナウイルス流行などの影響で繰り返し延期され、昨年2月に5歳8カ月で返還された。

都の担当者は双子の返還時期について、守秘義務があるため「具体的なことは話せない」と口を閉ざす。一方で「繁殖に貢献するため、適齢期に中国へ返還することになるのではないか」と指摘。パンダが生殖可能になる年齢は、一般的に雄が6.5~7.5歳、雌が3.5~4.5歳とされる。双子もこうした適齢期が近づけば、中国への返還が現実味を帯びるとみられている。

最終的には中国側との協議で決まるとされる双子の返還時期。都の担当者は「返還日が決まれば余裕を持ってお知らせしたい」としており、双子パンダに会える日はもうしばらく続きそうだ。

双子のジャイアントパンダ、シャオシャオ(雄)=5月20日、東京都台東区の上野動物園(公益財団法人東京動物園協会提供)

双子のジャイアントパンダ、レイレイ(雌)=5月20日、東京都台東区の上野動物園(公益財団法人東京動物園協会提供)

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