◯DeNA5―3ヤクルト●(23日・神宮)
とても「代役の代役の4番」とは思えない。DeNAのオースティンが一回の先制打を皮切りに、ソロ、適時二塁打の3安打3打点。今季初の同一カード3連勝、勝率5割復帰に大いに貢献した。
本来の4番・牧秀悟は右太もも裏を痛めて、21日に1軍選手登録を抹消された。同日と翌22日は筒香嘉智が4番を務めたが、この日は休養のためベンチスタート。「3、5番は動かしたくない」と考えた三浦大輔監督が導き出した答えが、2番にいたオースティンを移すことだった。
実力が落ちるかというと、結果は見ての通り。先制打は高めの直球を「うまく押し込めた」と中前にポトリと落とす適時打。四回のソロは「スーパーコンタクト」と思わず自画自賛する完璧な打球で左翼席に放り込んだ。
五回の第3打席で二塁打を放ち、サイクル安打にリーチをかけたが、偉業達成はならず。それでも本人は「狙っていなかった」と意に介さなかった。
オースティン自身も負傷明け。4月中旬に右足を痛めて抹消され、5月17日に1軍に復帰したばかりだが、「体の状態は非常に良好」と語るように、スイングは力強い。
筒香、牧も同時に出場している時は、オースティンが一塁、牧が二塁、佐野恵太が左翼、筒香が右翼という超重量打線が構成された。だが、守備も含めるとチームバランスに欠ける印象は否めない。強打者たちをいかに効率的に配置し、運用するか。牧が復帰した暁には三浦監督のうれしい悩みは深まることだろう。【岸本悠】
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