デービッド・フレッチャー選手=米南部ジョージア州で2024年4月23日、USAトゥデー・ロイター

 米スポーツ専門チャンネルESPNは20日、関係者の話として、大リーグ機構(MLB)が同日、違法なブックメーカー(賭け屋)の胴元を通じてスポーツ賭博をしていた疑いで、ドジャースの大谷翔平選手(29)の元同僚デービッド・フレッチャー選手(29)への調査を開始したと報じた。

 現在ブレーブス傘下の3Aに所属するフレッチャー選手は、昨季までエンゼルスでプレーし、大谷選手とチームメートだった。

 ESPNは17日、銀行詐欺などの罪に問われている大谷選手の元通訳、水原一平被告(39)と同じ胴元のマシュー・ボウヤー氏を通じて、フレッチャー選手が野球以外の複数のスポーツに賭けていたと報じた。MLBは今後、フレッチャー選手に聴取に応じるよう求める見通しだとしている。ただ、同選手が当局の捜査対象になる可能性があると主張すれば、MLBへの協力を拒否できるという。

 MLBの規約では、選手や審判、球団関係者は野球以外のスポーツの賭博への参加は認められている。ただ、違法賭博への参加は「コミッショナーが適切とみなす処罰の対象となる」と定められている。

 水原被告はボウヤー氏に対して巨額の借金を負い、借金を返済するために大谷選手の銀行口座から約1659万ドル(約25億9568万円)を不正に送金したなどとして、銀行詐欺の罪などに問われている。司法取引が成立しており、6月4日の次回審理で有罪を正式に認める見通しだ。【ニューヨーク中村聡也】

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