ラグビー・リーグワン・プレーオフ準決勝(19日、東京・秩父宮ラグビー場)
○東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)28―20東京サントリーサンゴリアス(東京SG)●
同じ東京都府中市を拠点とするライバル同士の準決勝。BL東京のブラックアダー・ヘッドコーチ(HC)は「府中ダービー」の主役となったフランカー佐々木剛をこう評した。
「一つ一つのプレーがすごく正確。爆発力のあるプレーができるし、スピードもある」
その全てが詰まっていたのが、7―10でリードされていた後半2分だった。自陣内のラインアウトを起点にWTBナイカブラが抜け出す。最後はパスを受けた佐々木が、追走する東京SGのFB松島幸太朗を振り切るように逆転のトライを奪った。
佐々木はインゴールに飛び込む直前、自身の左側から松島が迫っていると見るや、ボールをすかさず左腕から右腕に持ち替えた。
「松島選手は最後の最後までボールをはたこうと狙っている感じがあった。大事にボールを持ってグラウンディング(ボールを地面に接地させること)することだけを考えて走った」
この試合には松島ら日本を代表する選手だけでなく、ニュージーランドや南アフリカの代表経験が豊富な数多くのスター選手が出場していた。その中で日本代表経験を持たない佐々木が、この試合の最優秀選手に輝いた。
決勝で対戦する埼玉は今季のリーグ戦で16戦全勝。佐々木はこう決意を語った。
「東芝(BL東京)らしい接点にこだわった、体をバチバチぶつけるラグビーで日本一になりたい」【高野裕士】
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