■CS出場を争うライバルとの直接対決
12月18日、刈谷市体育館で「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25シーズン」のB1リーグ第13節が開催され、シーホース三河はサンロッカーズ渋谷と対戦し、59-68で敗れた。
昨シーズン、SR渋谷はCS出場をかけて最後まで争った相手であり、今シーズンもここまで三河が中地区3位、SR渋谷が4位としのぎを削っている。地区上位チームの直接対決とあって、選手もファンも重要な一戦と理解して臨んだはずだ。
1Qの入り方が課題になることが多い三河だが、この日はスタートからフィジカルにプレーして互角の展開。SR渋谷のキープレーヤー、アンソニー・クレモンズのマッチアップを任された須田は「チームに流れを呼び込む意識で入った」と振り返る。
「今シーズン、ゲームが始まって特に最初の5分間、いいスタートが切れないことが多かったです。前節の京都戦もそうですが、攻撃の起点となる選手に前からプレッシャーをかけて、相手のリズムにさせないように意識して入りました。もちろん、すべてを止めるのは難しいですけど、入り方は悪くなかったと思います」
しかし、連戦の疲れ、そしてコンディション不良の影響か、なかなかエンジンがかからない。チーム全体を通してイージーなミスが目立ってしまい、須田も「時間帯によっては自分たちのペースもあったと思いますが、(スコアを見ても)結果的に渋谷さんのゲームだった」と話す。
「今日に関してはオフェンスです。失点を抑えることができましたが、得点を取ることができなかった。1回のピックアンドロールで糸口を探して、解決しようとしたところがありました。もっとボールと人を動かし、ポジションチェンジを繰り返して、アドバンテージを生み出すオフェンスをやるべきだったなと思います。現状、これが自分たちの実力であり、逆に言えば『のびしろ』があると思っています」
SR渋谷のルカ・パヴィチェヴィッチHCは、オーバーヘルプをしないディフェンスを得意とする。1対1や2対2、それぞれのシチュエーションで選手に解決を求める。そのため、オフェンスでズレを作るのが難しい。アルバルク東京在籍時、ルカHCから指導を受けている須田もよく理解している。
「個々に責任を持って守らせる、ソリッドでフィジカルなディフェンスを遂行してきます。オフェンスが機能しなかったのは、渋谷さんのようなタイプのチームと試合していなかったこともあると思います。でも個人的には、このゲームがチームにとっていい経験になったと感じていますし、苦しい展開でも大きく崩れることなく戦えたのはよかった点だと思います」
この敗戦でSR渋谷と順位は入れ替わって中地区4位に後退した。須田は「何を変えるのではなく、自分たちがやろうとしていること、取り組んでいることをやり切ること。それが大切」と話す。
今節では、欠場していたジェイク・レイマン、シェーファー アヴィ幸樹が復帰したが、まだまだ万全のコンディションではないだろう。この2人に限らず、三河は数人の選手が何かしらのトラブルを抱えて、我慢しながらゲームに臨んでいる。こうした状況は三河に限らないことで、主力選手のケガによって苦戦しているチームは多数ある。タフな日程のBリーグで勝ち続けることはとても難しい。
コンディションを維持すること、そして誰かが欠けても「Next Man Up(次の選手が代わりを果たす)」のメンタリティを発揮できるか。それが三河のカギとなりそうだ。キャプテンの須田は言う。
「Bリーグは非常に拮抗しています。今シーズンの中地区は特にそうです。大切ではない試合も、簡単に勝てる試合もひとつもありません。いろいろな展開、流れがある中でしっかりとアジャストして相手を上回れるように、ゲームの中で修正していくことが大切。年内の残り4試合、勝って新しい年を迎えたいと思います」
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