四回のピンチを三振で切り抜け、捕手を指して気を吐くトヨタの後藤希友投手=愛知・パロマ瑞穂野球場で2024年11月17日午後1時55分、黒詰拓也撮影

ソフトボール JDリーグ・プレーオフ最終日(17日・パロマ瑞穂野球場)

決勝 ○トヨタ2―1日立●

 疲れがあっても調子が上向かなくても試合を作るのがエースだ。トヨタの先発左腕、後藤希友(みう)が気迫の投球で六回途中まで1失点。チームを2連覇に導いた。

 圧巻だったのは2点リードで迎えた四回、1死から3連打で満塁とされた場面だ。眼鏡の位置を整えて集中力を高めると、2球で追い込み、内角直球で3球三振。後続には高めを突いてファウルで追い込み、やはり内角の真っすぐでバットに空を切らせて三振とした。拳を握って捕手を指さし、気勢を上げた。

 今季のレギュラーシーズンは12試合に登板し、計67回を投げて防御率0・52と抜群の安定感を発揮。16日に行われたホンダとのプレーオフ準決勝で先発した際は、9日の社会人野球日本選手権決勝でトヨタ自動車野球部が同じ相手に勝ったことを挙げて「自分たちも倒さないといけない」と5回2失点でまとめた。

 優勝が決まった瞬間、ほっとした表情で涙を拭った背番号18。「今季は立ち上がりが良くても2巡目以降に失点していたことが課題。今後も全力プレーを見せることでソフトの楽しさをいろいろな人に伝え、JDリーグを引っ張る存在になりたい」。頼もしい23歳だ。【黒詰拓也】

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