【立命大-関学大】第4クオーター、タッチダウンを決める立命大のRB山崎大(右から2人目)=万博記念競技場で2024年11月10日、大西岳彦撮影

関西学生アメリカンフットボール最終第7節(10日 大阪・万博記念競技場)

○立命大24―14関学大●(立命大と関学大の2校同時優勝)

 野性的で、個性派集団――。そう呼ばれる今季の立命大を強いリーダーシップで引っ張るのが、主将のRB山崎大央(だいち、4年)だ。この日も二つのタッチダウン(TD)を奪い、チームを関学大との2校同時優勝に導いた。

 「まとめるのが難しい面もあるが、一つのきっかけで士気が上がる」。山崎の言葉通り、序盤のビッグプレーでチームが勢いづいた。

 第1クオーター終盤、WR大野光貴(4年)が自陣からのロングパスをゴールライン手前でキャッチし、大きくゲイン。「このプレーが勝敗を分けた」(山崎)と、先制TDにつながった。

【立命大-関学大】第2クオーター、タッチダウンを決める立命大のRB山崎大(左)=万博記念競技場で2024年11月10日、大西岳彦撮影

 山崎自身も第2クオーター序盤、自陣から抜け出し65ヤードを独走してTD。第4クオーター終盤は残り10ヤード付近から中央を突破し、エンドゾーンまで駆け抜けた。「パフォーマンスは今季で一番良かった」と充実感をにじませつつ、「オフェンス全員で取った得点です」と仲間への感謝を口にした。

 「彼の熱が伝わるようにチームが変化した」。高橋健太郎監督は、山崎のキャプテンシーをこう表現する。今年の夏合宿。朝5時ごろから個人練習を始める山崎のもとに選手たちが自然と集まり、その努力が広がる形でチームがまとまった。大野は「大央のおかげでチームのフットボールへの向き合い方が変わった」と語る。

 迎えたリーグ最終戦も、チームが一体となって勝利をつかんだ。高橋監督は「一つ一つのプレーに思いを込めてプレーしていた。荒々しく、勝ちたい気持ちを素直にぶつけられた」と、選手たちをたたえた。

 戦いの場は全日本大学選手権に移る。「俺らはまだまだ止まったらあかん。成長しつづけていこう」。山崎は試合後、輪の中心で力強くチームメートを鼓舞した。【深野麟之介】

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