女子フリーの演技を終えて拳を握る坂本花織=国立代々木競技場で2024年11月9日、猪飼健史撮影

 フィギュアスケートで2022年北京冬季オリンピック団体銀メダルのメンバー全員が10日、東京・国立代々木競技場に集結した。この日あったNHK杯のエキシビションの合間に登場し、今夏パリで受け取ったメダルをファンにお披露目。現地の授与式に参加できなかった宇野昌磨さんも登場し、ようやく全員で喜びを分かち合った。

 団体のメダルを巡っては、当時1位となったロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ選手によるドーピング問題で、北京での表彰式が延期となった。順位などの取り扱いはスポーツ仲裁裁判所(CAS)で審議され、今年7月に2位だった米国が1位に、3位だった日本が2位に繰り上がることが確定。これを受け、パリ五輪開催中の8月7日に授与式が行われたが、宇野さんは翌日からスイスであったアイスショーのリハーサルと重なるなどしたため、欠席していた。

 宇野さんは9月に個別でメダルを受け取っていたが、日本スケート連盟は団体メンバーで披露する機会を検討。今回のNHK杯には、男子の鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)、女子の坂本花織選手(シスメックス)、ペアの「りくりゅう」こと三浦璃来選手、木原龍一選手組(木下グループ)が出場。また、女子の樋口新葉選手(ノエビア)もGPシリーズを2戦終えてファイナル進出を決めていたことなども踏まえ、この日の実現に至ったという。【倉沢仁志】

 当時の団体メンバーは次の通り。(敬称略)

 男子=宇野昌磨、鍵山優真▽女子=坂本花織、樋口新葉▽ペア=三浦璃来、木原龍一組▽アイスダンス=小松原美里、小松原尊組

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