ソフトバンクは先発マウンドを託された有原航平が、バットでも見せた。パの公式戦では巡ってこない打席で二回に適時打を放ち、「何とかしようという気持ちだけ。先制となってよかった」と喜んだ。
セ本拠地で指名打者制が採用されなかった一戦。牧原大成の二塁打などで2死二、三塁となると、DeNAは8番・甲斐拓也を申告敬遠し満塁となった。
ここで、有原は1ボール1ストライクからジャクソンの速球をしぶとく右前へ運ぶと、一気に2者が還った。この一打は有原自身、昨年6月に敵地で行われた交流戦のヤクルト戦以来となる安打。有原は塁上で両手を上げて歓喜に沸くベンチに応えた。
有原は今季のレギュラーシーズンは先発陣を支え、26試合に登板し、投球回数はリーグトップの182回3分の2に達した。14勝を挙げ最多勝にも輝き、この日の登板に向けては「1球目から自分のボールが投げられるようにしたい」と語っていた。
日本シリーズでの登板は、日本ハム時代の2016年の広島戦以来。この時はチームも日本一に輝き、その喜びも重みも知るだけに、第1戦のマウンドは「大事なところを任せてもらったので結果で見せたい。(シーズン終盤で)力を余らす必要もないので初球から全力でいく」と意気込んでいた。
打撃については「周りの方に迷惑をかけないように頑張りたい」と謙虚に語っていた有原。しかし、その「二刀流」の活躍でソフトバンクは主導権を握った。【林大樹】
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