野球・U18(18歳以下)アジア選手権2次リーグ第1戦(6日・台北)
○日本1―0台湾●
またも日本の「お家芸」が開催地のライバルとの死闘にけりをつけた。わずか1安打に抑え込まれながらも、決勝点は得意の小技でもぎ取った。
両チーム無得点の六回、この試合初安打と敵失で無死一、三塁の好機を迎えた。2番の浜本遥大(広島・広陵)に迷いはなかった。「打てない中で絶対ものにしないといけないチャンス。可能性が高い方を選ぼうと思った」。初球だ。自らセーフティースクイズを選び、低めの球を投手前にきっちり転がし、先制点をもたらした。ベンチに向かい大きなガッツポーズを作った。
日本は劣勢だった。台湾の速球派2投手に差し込まれ、打線は沈黙。守っても2失策と守備は乱れ、攻めては犠打も失敗とミスが続いた。生命線であるはずの堅守と小技にミスが出て典型的な負けパターンだ。
しかし、小倉全由(まさよし)監督の選手への信頼は揺るがなかった。「浜本は自信を持ってセーフティーバントをできると言ってくれたので、1球目からやってもいいよと伝えることができた。よくやった」とたたえた。
昨年、初の世界一の原動力となったのは小技だった。ワールドカップ決勝で台湾との接戦を制したのも3者連続のバントだった。一番大事な場面で日本らしさを取り戻し、アジア王者奪還へ前進した。【台北・長宗拓弥】
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