野球の第13回U18(18歳以下)アジア選手権第4日は6日、台北などで2次リーグ(L)があり、日本(B組1位)は台湾(A組1位)に1―0で勝った。
先発の藤田琉生(東海大相模)が五回途中まで被安打2、無失点で2番手の坂井遼(関東第一)へつないだ。打線は1安打ながら、六回無死一、三塁で浜本遥大(広陵)が決勝スクイズを決めた。
2次LではA、B各組の上位2チーム、計4チームで決勝進出を争う。1次Lで同組だったチーム同士は対戦せず、1次Lの結果が持ち込まれる。日本は1次Lでフィリピン(B組2位)に勝っており、これで2勝となった。
相手は昨年のW杯決勝でも戦った台湾。大リーグのドジャースと契約した強打者もおり、今大会も最大のライバルだ。それでも日本の先発藤田は「しょせんは同じ高校生。自分たちと同じ能力なので」と意に介さなかった。
一回1死一塁、その強打者を左打席に迎えた。3番の柯敬賢。6月に台湾の高校を卒業した18歳を、1ボールから140キロ台後半の直球を2球続けて追い込むと、4球目に低めの124キロカーブを振らせて三振に打ち取った。
今夏の甲子園で8強に進んだ左腕の身長は、出場8カ国で最も高い198センチ。長いリーチを生かした投球と将来性は、こちらも「大リーグ級」だ。
この日は四、五回に味方の失策が絡んでピンチを作ったが無失点投球。直球は自己最速にあと1キロと迫る149キロを計測した。「球に力がある。そんなに前に飛ばされてなかった。いつもの投球をしてくれた」と小倉全由監督。藤田は「高校3年間でどんな相手でもひるまない、堂々とした投球を心掛けてきた。強いと聞いていても自分の投球を貫けたのは、成長したところ」。(台北=大坂尚子)
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