9月4日、盛岡競馬場(岩手県盛岡市)では、グレードレース「不来方賞」が行なわれます。
このレースにはデビューから無傷の8連勝中の岩手競馬の新星フジユージーンが出走します。
中央競馬所属の強豪も出走する大一番を前にフジユージーンの強さに迫りました。
岩手競馬に所属する牡の3歳馬・フジユージーン。
馬体重は平均的なサラブレッドを100キロほど上回る約570キロ。
その大きな体によるパワフルな走りとしなやかで美しいフォームが特徴です。
県競馬組合広報営業課 佐藤信調査役
「スターホースの誕生かと言われているところ。競馬ファンの皆さんの注目を集めている」
デビューしたのは2023年の6月。
ゲートが開くやいなやトップを独走し、騎手が一度もムチを入れず、手綱を持ったままで大差をつけてゴールします。
その後も圧勝の競馬を続け、2024年5月には「岩手三冠」の1つ目、ダイヤモンドカップを制覇し、6月には2つ目の東北優駿を迎えます。ここでも後続を突き放して格の違いを見せつけました。
これで8戦8勝、次のレースはグレードレースに格上げされてJRA交流戦となった岩手三冠の3つ目、不来方賞です。
8月29日、不来方賞まで5日に迫る中、フジユージーンの調教が行われました。
この日は軽めの調教となりましたが、鍛えぬいた馬体で力強くコースを駆け抜けていました。
調教を担当 菅原辰徳騎手
「(性格は)真面目ですね。普段はおとなしく レースが近づくにつれて徐々にスイッチが入っていく。すごい賢い馬です」
デビュー当時からレースで騎乗している村上忍騎手もフジユージーンの能力を高く評価します。
デビューからレースに騎乗 村上忍騎手
「やってみなければ分からない部分はあるが、(中央の馬に)引けを取らないくらいの能力は持っていると期待している」
調教を終えて馬房に入るとおとなしいフジユージーンですが、トレーニングを行う瀬戸幸一調教師は、他の馬にはない魅力があると語ります。
瀬戸幸一調教師
「スケールの違いが一番じゃないかと思う。ダイナミックな走り方、それがもう他の馬とは全く(違っている)」
2カ月前に遠野で放牧し十分にリフレッシュしたフジユージーン。
最近では以前にも増して筋肉が付いてきたといいます。
瀬戸幸一調教師
「自身の走りをすれば、競馬ファン・フジユージーンのファンには納得していただけるのかなと思う」
9月3日はいよいよ不来方賞。
「岩手三冠」がかかる中、ファンや関係者の期待を乗せて全国の強豪を迎え撃ちます。
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