高校野球・夏の甲子園3回戦（16日）
○滋賀学園6―2霞ケ浦（茨城）●
4番が打てば、打線は活気づく。滋賀学園の山口達也監督が試合前にキーマンに挙げていたのが、4番・岡田幸大（こうた）だ。その岡田が、187センチの長身から投げ下ろす霞ケ浦の2年生エース左腕・市村才樹（さいき）を攻略した。
「カウントを取りに来る緩い球を狙っていた」。一回2死一塁で岡田が、初球106キロの変化球を右翼線へ運ぶ。一気に三塁を陥れて、先制の適時三塁打とした。
1死一、三塁で迎えた三回は、詰まった打球が一塁への適時内野安打となり、貴重な追加点をもたらした。先頭の五回は左翼への二塁打で出塁すると、相手エースはマウンドを降りた。
「緩いボールをしっかり上からたたくイメージで打とうと指示を出して、選手が徹底した」と山口監督。勢いづいたチームは、五回までに11安打を放って6得点を挙げた。岡田は七回には中前打を放って4安打。本塁打が出ればサイクル安打だったが、「意識しなかった。後ろにつなぐ意識だった」という。
4番の活躍でチームは夏の甲子園初勝利を挙げた開幕試合から3試合続けての2ケタ安打をマークした。甲子園では、2016年のセンバツ以来の8強入りだ。
準々決勝の青森山田戦に向けて、岡田は「単打でつないでいける打撃をしたい」と普段着野球を心掛ける。【武藤佳正】
鄭重声明：本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
