第106回全国高校野球選手権大会の初戦を突破した中京大中京。その装いが、細やかに変化している。白色のスパイクにしたり、ユニホームの胸の校名の刺繡(ししゅう)をプリントにしたり。創部101年の伝統をふまえつつ、選手を第一に考え、暑さ対策も欠かさない。
全国選手権から、熱がこもる黒色のスパイクから、白色に変更した。その理由について、高橋源一郎監督は、暑さ対策に加え、白スパイクの種類が豊富になったことなどをあげる。また、ユニホームの色と調和させるため、ストッキングも変更。3本線を太くして、線の位置をふくらはぎの上の方へ配した。
公式戦用ユニホームの「CHUKYO」の校名部分も刺繡から、「昇華転写プリント」に変えた。通気性を損なわないプリント技術で、遠目からは刺繡との違いはわからない。着てみると軽く、動きやすくなったという。
練習メニューによっては軽装OK
練習時の装いも数年前から変化した。12日、大阪市の人工芝の球場であったフリー打撃中心の練習では、選手らは半袖・短パンに長靴下の姿だった。これも暑さ対策の一環で、実戦的な練習をする際にユニホームを着るという。高橋監督は、「選手のコンディションという点で判断した」と話す。
「選手ファースト」の姿勢は、グラウンド整備にも表れている。土のグラウンドで練習する際は、高橋監督も選手とともにトンボで土をならす。
「僕もスタッフですから。出来ることは監督でもコーチでも、年上でも関係ない。みんなで戦っていくので」。スタッフ陣も選手と一体となり、勝利を目指す。
2回戦は15日の第1試合(午前8時開始)で、神村学園(鹿児島)と対戦する。(渡辺杏果)
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