【早稲田実-鳴門渦潮】打席に立つ早稲田実の三沢=阪神甲子園球場で2024年8月10日、滝川大貴撮影

 阪神甲子園球場で開催中の第106回全国高校野球選手権大会は第5日の11日、鳴門渦潮(徳島)―早稲田実(西東京)で、プロ野球・巨人などで投手として活躍した三沢興一さん(50)の息子、由和(ゆうと)選手(2年)が早稲田実の「1番・センター」として出場し、甲子園デビューを果たした。

 由和選手は俊足巧打の右打者。西東京大会では6試合全てに出場し、打率3割3分3厘をマークした。脚力に自信があるといい、広い守備範囲も持ち味だ。

力投する帝京の三沢興一投手=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1992年4月6日撮影

 早稲田実には初等部から入学し、父が大学時代に着ていた「WASEDA」のユニホームを甲子園で身にまとうことが目標だった。父からは甲子園出場に際し、「楽しめ」とメッセージを送られたという。由和選手は「大舞台だからといって力まず、今まで通りやってきたことをやりたい」と話していた。

 父の興一さんは制球に秀でた右腕だった。東京・帝京高では高校2年春のセンバツから4季連続で甲子園に出場。3年春は優勝し、3年夏はエースで4番を務めた。早稲田大でも活躍し、在学中だった1996年にはアトランタ・オリンピック代表にも選ばれた。

 早大からドラフト3位で1997年に巨人に入団し、さまざまな役割で活躍。近鉄やヤクルトなどでもプレーした。日本プロ野球での通算成績は296試合に登板し、28勝18敗6セーブ。【石川裕士】

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